私立高校の合同説明会ってこんな感じでした【高校入試/学校説明会・オープンスクール】
今年は受験生。学校から私立高校の合同説明会のチラシは来れど、実際どんなもの?と思っていたので、体験記と指針についてここに記しておきます。はじめは、何をやるのかわからなかったので、本当に必要かな?何聞いていいかわからないな?というのが正直なところでした。でもどこかしら私立は受けなきゃいけないので、何か指針がほしくて、「予約してみる?」「うん」と息子が答えたので、予約しました。
ところが朝から起こされた息子は不機嫌で、このまま行っても仕方ないなと思って、乗り換え駅で話し合うことに。「生徒の雰囲気がわかるわけじゃないでしょ。先生と話しても、うちの学校いいですよってことしか言わないからどうせわからないでしょ」ふてくされるので、とりあえずそこから家に帰すことにしました。
彼には「高校を受験する目的」が必要なので、この学校行きたい、行きたくないというのを肌で感じてほしかったのだけれど、この時期に焦ることもないと思って、とりあえず母だけ行ってみることに。
「みらい子ども進学フェア」「子どものまなびフェスタ」「私立中学・高校フェスタ」「私学フェア」などいろいろあれど、その体験記が意外と見当たらなかったので、参考までに記しておくことにします。
まず合同説明会の雰囲気。
各高校の机に資料が置かれ、1,2人の先生が並んで話ができるように待機しています。
資料は配っているところもあれば、話を聞かないと資料がもらいにくいところもありました。声をかければくれるんだろうけども、ただ資料だけ集めて帰ろうという人はちょっと面食らうかも。
もらえる資料も、薄っぺらい学校案内と説明会日程の紙が入っているぐらいのもので、HP読み込めばいらないかなと思えるものもありました。でも中には、話をした後に学内カリキュラムのリストや試験の過去問をくれるところもありました。
来場者は親子のほか、親一人だけもとても多いです。あとは友達同士で子どもが来ているという例もありました。
私が行ったのは6月というのもあって、親に連れられてやる気のなさそう子どもや、ただ黙っているだけの子どももけっこういましたよ。まだ現実味がないんでしょうね。制服の子は少なく、カジュアルな服装でも全然問題ないと思いました。
なんとなく来ている人には、基本的なことから教えてくれます。
フレンドリーな先生では、席に座るとどこに住んでるんですか?と話しかけてくれ、高校がどこにあるのか、こんなコースがありますなんて話してくれます。
ベネッセのサイトなど、合同説明会で聞く質問集が出ているので、自分の高校選びの基準をきめて、その項目だけ各学校に聞いていくのがいいかもしれません。
下調べなしで行くと、並んでいる高校がどのぐらいの偏差値なのかわからないし、結局HP見ればいいんじゃないという内容で終わってしまうので、私はいくつか高校を決めて、実情を聞きにいくというのが正解かなと思いました。
人気のある高校は、話を聞くまでに行列ができますので、20分近く待ちました。逆に、まったく人が来ずに、おじさん(失礼、先生)が携帯見ながらぽつんと待っている高校もありました。
ほとんどは名前は聞かれませんが、1校だけ、アンケート形式で名前と中学校名を書かせるところがありました。合否には関係ないと思うけれど、来てる人チェックしているのかとドキッとしましたね。
私が各学校に聞いたのはこんな感じのことです。
「国際コースなど、入学してからの各コースのカリキュラムの違いは何ですか」
「探究の授業がありますが、具体的にどんなことができますか」
「公立と比べて、この学校ならではの特徴的な活動はなんですか」
「音楽の部活に興味があるのですが、雰囲気はどんな感じですか。定期演奏会など見に行ける場はありますか」
というのは、塾では子どもの偏差値を見て高校をお勧めされるのです。
でも、学力が高いことや進学実績がすべてではないと思っています。
高校の3年間が楽しく、好奇心に満ちたもので、いろいろなことに挑戦できる土台があること(しいてはそれが学力に繋がる)ということが大事。だから大学でもっと学びたいと思えるし、社会に貢献できる人になりたいと思うのじゃないでしょうか。
特にうちの子はいわゆる「優等生ちゃん」ではありません。
興味のあることには能力を発揮できても、興味のないことで人より著しく劣ることが多い。
その中で、探究力や好奇心なしの長時間の勉強拘束は、無気力や不登校に繋がりやすいと感じます。
それは子どもによって全然違うので、うちの子は、ということです。
自分の子どもの性格と照らし合わせて、一番輝かせそうな環境を探すための一つとして説明会なのかなと思っています。
今回の場合だと、たとえば、滑り止めに考えていたA校。
部活が盛んで、進学に対するギスギスした雰囲気もなく、楽しそうな学校でした。
ただ、私立ならではの特徴的なカリキュラムがなく、道徳的な講和の時間が設けられていました。大学進学にはおそらく学校と別に塾が必要な香りがしました。
息子は道徳的な価値観の押し付けが嫌いで、学習も思っていたよりものたりないかな?という印象を受けました。
進学率が高く、偏差値も高いB校。
勉強の環境がすごく整っているのは知っていたので、そのほかの部分で高校生活が楽しめるところは何か質問しました。
これが全然出てこない。ユニークなカリキュラムはあるのですが、あまり一貫性がない。探究と名がつく勉強は充実。
大学進学の勉強がとにかく忙しいという印象を受け、授業レベルは高いのでしょうがここはないなーという感じがしました。
本命だった自由な校風のC校。
探究のカリキュラムがとても充実していて、大学のような雰囲気でした。
ここは内申点が足りないのですが、多少は融通をきかせて出願できるとのこと。ちょっと不真面目な探究(SDGsや社会的なテーマでなく、民俗学や音楽的な研究)も受け入れてくれるといいます。ちょっとはみ出した考え方をすると伝えると「ユニーク大歓迎です!ぜひいらしてください」とにこやかに言ってくれました。
書類選考で「中学で頑張ったこと」を書くのがしんどいなと思っていましたが、話を聞いて、学校以外で力を入れている部分を評価してもらえるかも、と希望が持てました。
文化祭などに行ってみないと、実際の雰囲気はわからないと思いますが、コースごとに違う指定校推薦を教えてくれたり、まだ公開していない学校体験の日程を教えてくれたり、説明会のメリットはあったかなと思います。
行くなら下調べありで、先生と話をする前提で、準備をしていったほうが良いと思います。
実は親戚が、内申重視のかなり偏差値の高い学校に入学して、友達がおもしろくないと言っているのを聞いて、ここって重要なんだなと考えるようになりました。その高校はみんな従順で、問題を起こさないいい子たちなのですが、いざ文化祭のときに何かやろうと言っても無難な意見しか出ないのだとか。
さらに、みんな学校に不満な校則のようなものがあって、先生が「きみたちが反対の意見書を作り、署名を集め、プレゼンしてきたら、ぼくは喜んで改善を考えましょう」と言ったといいます。そしてこう続けたそうです。「ぼくは期待してるんですよ。でも、誰もやらないでしょうね。ぼくは何年もこれを言い続けてきましたが、いまだ誰も動かないんです。ここはそういう学校なんですよ」
い、いやだ~。そんな学校。
そういうところも、学校選びの基準になっています。