片付け仕事に向いている日。

やる気のでない日というのはある。
ここ2、3日はそんな日だった。
こういう日でも幸か不幸か、時間は進んでいく。
会社員だとしても、経営者だとしても、個人事業主だとしても時間は進んでいく。
しかし、「やる気のでてる日」のようには進まないのだ。
考え事をしても冴えているわけではないし、筆が走るわけでもない。
だが、当人にとって大したことじゃない仕事なら、淡々と進められるものだ。
やる気のでない日と遭遇したとき、ぼくは淡々と進められる仕事をするようにしている。

こういう仕事は、やる気のでてる日には、目もくれなかったり、やりたくないなぁと思うような仕事だ。
機械的に進められる作業仕事であり、経理仕事だったり、クリエイティブ仕事のための準備だったり、ホームページなどの気づいていたけれど手を回さなかったところなどだ。

こういった「後回しにされた仕事」というのは、緊急性が高くなく、それでいていつかはやらなきゃいけない仕事だから、放っておきやすいのだが、放っておきすぎると自分を殺しかねない毒となる。
だから、毒となる前に片付けるわけだ。

そう、「片付け」というのは、やる気のでないときにやるのが一番いい。
どんなにやる気がなくても、進めれば進めるだけ、終わっているのだ。
考え仕事のように、袋小路に迷い込むこともないのだから、片付け仕事は達成感もある。
こういう「やる気のでない日」を諦めるのではなく、ちょっとでもいいから達成感を持って終わる。
ちょっとの積み重ねが、今のぼくの能力になっているのだ。

もしも、片付けの秘訣があるとすれば、「作業を細切れにしておく」ことだろうか。
積りに積もったゴミ屋敷の片付けを一気にやるのは大変だが、「今日はここまで終わらす」という作業範囲を決めておくと、途方にくれることもなく、片付けられる。
ぼくは何をするのにもいきなり手をつけることはなく、「どうやって片付けようか」と俯瞰してみて、おおよその目安をつけてから手をつける。

ここで大事なのは、二つある。
一つ目は、俯瞰するのはある程度で終わらすことだ。
あまりにも長い時間考えていると、一歩を踏み出すことが怖くなるし、計画通りに進まないことでネガティブな気分になりやすくなる。
これを避けるためにも、ある程度の見切り発車は必要だ。
断っておくと、やる気があろうがなかろうが、計画通りに進むことなどないのだから。

二つ目は、一気にやれるなら、一気にやること。
一つ目と近いが、どんなに簡単なことでも、二の足を踏めば踏むほど、最初の一歩は出にくくなる。
自分にとって大したことないと思われることなら、一気にやってしまうことだ。
どうせやる気のでない日なのだから、やらない理由は見つかりやすい。
こんな状態なのだから、二の足を踏んでいる間に、一日が終わってしまうものだ。
だったら、「やる気はでないけれど、やっちまうか」という態度でもいいから、一歩を踏み出すことが大事だ。
やる気のない日ほど、発見があったりもするのだから。

足を止めないこと。
流れを止めないこと。
これが、積み重ねになるのだ。

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