気分はたった1日でビッグウェーブ
うつ病を理由に休職して、もうすぐ4週間目になる頃。
これまでは、ちょっと気分が落ち込むことがあったけど、動けなくなるほどではなかった。天気と同じように、「あぁ、今は落ち込み気味かぁ」くらいに受け止めることが出来ていた。
昨日までは。
運動がてら散歩をしていて、家から近いショッピングセンター内を歩くこともあった。そこで見かけるグループやカップル,夫婦,家族を見ていると、心の中にじわじわと広がる黒い感情。嫉妬が少々含まれているが、その主成分は恐らく、自己否定。
「みんな、あんなに楽しそうにしているのに、今の自分はどうなんだ」
「あの人たちは普段、しっかりと働いて誰かのためになれている。それに引き換え、自分は…。」
そんなことが頭の中をぐるぐると回って止まらなくなった。その末に出来上がった悪魔的思想が、
何のためにも誰のためにもなれていない自分に、意味も価値もない。
それに、こんなネガティブなことしか考えられないし、幸せな未来の想像もない。なら、もういっそのことリセットしたい。あえて言うなら、ゲームのリセマラをしたいという衝動が湧き上がった。(今こうして文章を書いているので、実行はしていない)
一度、そのことを考えるともう抜け出せない。表面上は何ともないように装っているが、頭の中は死神に支配されていた。思考の行きつく先は全て死につなげられた状態だった。
例えば、やろうとしていた家事を誰かが先にやっていた。
→そんなことも出来ないなら、もう死ぬか。
家族とのコミュニケーションの中で、些細な勘違いがあった。
→あぁもう自分はダメだ。死ぬか。
こんな状態が今日の夕方まで続いた。これを周りが一切気づいていなかったので、相当隠すのが上手かったのかと思ってしまう。
でも、夕方になって一人の時間をとることで少しマシになって、この2日間で自分が考えていたことにかなりドン引きしている。
それと同時に、うつとはいえ死ぬことまでは考えていなかった自分が、少しぼーっとすれば自殺方法を考えたりシミュレーションをするほど、「そうだ、京都に行こう」の感覚で死に近づいていたことが怖かった。
1日の間で気分の最低値から正常までの振り幅があり、まさにビッグウェーブを乗り越えた感覚だった。
元凶と考えていた職場から、仕事から、土地から離れたことで症状が落ち着くと思っていたけど、うつ病は思った以上に難しく、恐ろしい病気なのかもしれない。