何に夢中になっている?
こんにちは。アトリエe.f.t.スタッフのぴーちゃんです
こどもあとりえでは、毎回のワークの中で
どんなことに夢中になっているのかや
どんなタイミングでやりたい気持ちに拍車がかかるのかを
見つめながらものづくりをみんなでしています。
先日ワークが始まっても外にいて、なかなかワークに取りかからない子がいました。
「中であれ作ってみるのはどう?」
「みんなと一緒にやってみる?」
いろんな提案を投げかけます。
けれども彼は何も言いません。
こどもたちの中には、アトリエには来たけれど今日は何もしたくないという気持ちになる子もいます。
気分が乗らない日があることは誰だって同じかなと思います。
それは、学校が長かったから疲れていたり、お腹がすいて機嫌が悪かったり
つくりたい理想に自分の技術が届かなくて、つくる自信がなくなってしまったり
みんな何かの理由があって動き出せないことがあります。
そんな時は話をして頭の中を一緒に整理したり、今夢中なことを考えたりして
自分の力でスタートを切れるように共に考えます。
先日の、外を歩いていた彼に嬉しいできごとがありました。
彼はその日、道路脇の溝にあった蜘蛛の巣に夢中でした。
手を伸ばしてもギリギリ届かない蜘蛛の巣。砂を投げてもうまく当たりません。
一緒に水をかけてみましたが、それでも蜘蛛の巣頑丈です。
ダンボールと空き箱を彼の隣に準備すると
彼は、はっ!っとなって
「長いのを作る」といい、彼の今日のアトリエが始まりました。
「こういう剣を作ったら届くんだよ」って教えてくれて、
自分でアトリエの中までカッターを取りに行き、ガムテープのありかを探し、どんどんつくりすすめます。
持ち上げたら強度がないことに気づき、自らテープとダンボールで補強して
溝まで届く長さに調節し、完成した剣を満足げに見せてくれました。
気づけば彼はアトリエの教室の真ん中で画材を広げていました。
いよいよ蜘蛛の巣捕獲チャレンジです。
ワークの終わり頃、
彼は蜘蛛の巣まみれになった自分の剣をニヤリとしながらスタッフに見せてくれました。
今回彼は自分のやりたいことをみごとに形にし、それが成功体験に繋がってくれたことがとても嬉しかったです。
与えられたことを成し遂げるということだけではなく、
自分の気持ちや考えを自分なりに表現できた彼がとてもかっこよかったです
またこれからも
こんな風にしたらどうかな。あれやってみようかな。のようなひらめきをたくさん重ねていってほしいと思います