書評 喋らなければ負けだよ 古舘伊知郎著
一般的なノウハウ本と違うところ。
古舘伊知郎さんの実体験をメインに会話術を紹介している点。
若かりし頃のエピソードトークが面白かった。
特に恋人との別れや口説き方など。
相手の女性のほうがつねに格上なのだが、著者はそれがわからずきざなセリフや自分を傷つけないための別れの切り出し方などをやってしまう。
失敗談が多いところが読んでて飽きないのかも。
喋るというのは相手ありきだという事実を、この本を読むことで改めて実感できる。
ポイントを要約してみた。
一対一の場面
面接でも謝罪でも営業でも相手に気持ちよくなってもらうことを考えることが大切。
面接官はは自分のほうが立場が上だと思っている。
そのため、あまりにも軽快にしゃべりすぎるのはよくない。
嘘でもちょっとくらい緊張した面持ちのほうがかわいがられる。
謝罪ではまず謝る。相手に覚悟を持ってもらう。
営業マンは身なりがきちっとしっかりした喋り方よりもちょっと頼りない方が、相手は油断するため、付け入るスキが生まれやすい。
相手のペースで情報を喋らせ、ニーズを探る。いざというときに熱いトーンで畳みかける。
大勢の前でしゃべる場面
特定の一人に見定めて話しかける。
偶発的にサクラを作り出す。=最重要テクニック。
そもそも、新興宗教団体の教祖でもない限り、全員に通じるメッセージなど存在しない。
苦手な相手の場合
苦手な相手ほど逃げずに自分から接近していく。(ボクシングでいえば、クリンチ)
そうすると、相手は嫌な気はせず、こいつ意外とかわいいなと感じてくれる。
堅苦しくない会話術を探している人にとってはおすすめの本である。
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