営業マン必見! コミュニケーション能力にも通じる「伝える力を持つ資料の作り方」
何かを伝える時に、資料を作成することがあると思いますが、その時の資料の作り方でも、伝える力が変わってきます。
資料作成が上手な人もいれば、そうでない人もいます。
しかしその基準は何でしょうか?
多くの場合は、見た目ではないでしょうか?
例えば・・・
センスが良い
かっこいい
素敵
目立つ
インパクトがある
しかし、伝える力を持つ資料の作り方という見方だと、その基準も変わってきます。
先日、Sさんから、とある相談をいただきました。
その時にSさんは、新しいサービスを紹介するための資料を作成していましたが、その時の相談は次のようなものでした。
どんな風に説明したら良いか。
どんな順番で説明したら良いか。
どんなボリュームで説明したら良いか。
この3つを踏まえて「どれが大事だと思いますか?」という相談でした。
皆さんがこのような相談をされたら、どのようなアドバイスを送りますか?
この相談を受けて大切なことは「間違った問いに正しく答えないようにすること」です。
詳しくはこちら「交渉術の基本 / 間違った問いを見極める②」をご覧ください。
要はここで受けた相談に対して、正しく答えようとしない方が良いということです。
なぜならば、
正しく答えようとしても、
それは伝える力を持った資料にならないからです。
では、どんなアドバイスが必要なのでしょうか?
ここでは、視点を変えることが必要です。
この時、Sさんは「どうやったらうまく説明できるか?」という視点で考えていました。
当然、新サービスの紹介なので、そのサービスを利用していただいて、売上をあげたいという思いがあります。
このように売上や利益を追い求めることは悪いことではありませんが、この思考回路でいくと、説明をする資料になってしまうのです。
簡潔にいうと、この思考回路では相手の立場に立てていないのです。
では、どうしたら良いのでしょうか?
例えばこんな視点です。
相手は、どんなことに困っているのか?
相手は、どんなことを望んでいるのか?
相手は、どんなことをされたら喜ぶのだろうか?
常に、
お客様の立場に立った視点が必要であり、
それが伝える力を持つ資料の作り方の絶対条件なのです。
では具体的に、どんな資料の作り方が良いのでしょうか?
それは「これです!!!」というものはありません(笑)
相手の数だけ、
資料の作り方の種類がありますが、
基本となるセオリーはありますので、
ここでご紹介します。
言葉で説明すると、相手の立場に立って、逆算で考えるということです。
「絵」で説明すると、次のようなイメージです。
一番大切なことは、お客様が新しいサービスを利用して、成果を出すことです。
この時に、お客様はどんな成果を望んでいるかを考え、その成果が出れば、お客様も喜んでくれます!!
そのためにはどんなことが必要で、どんな課題があるかということを逆算で考えていきます。
そして、逆算で考えた結果、成果と現状が繋がった時に、ストーリーができあがるのです。
この思考は、バックキャスティングという呼ばれ方をします。
簡単にいうと「ありたい姿・あるべき姿を設定し、その実現のために、今すべきことを考える」ということになります。
そして逆算で考え「絵」をもとに、お客様がイメージできるような現状からスタートするストーリーを資料に反映させていきます。
この事例でいうと、次のようなステップがあります。
①お客様はどんな課題を抱えているのか?
売り上げを上げたい
新事業を始めたい
赤字を解消したい
色々な問題点や課題があると思いますが、資料のどこかにお客様が共感する内容があるとなおGOODです。
最初に「フムフム」と共感し、首を縦に振ってくれると、相手の耳は開いていきます。
②お客様はどうしたら新サービスを使う決断ができるのか?
想定する費用はどのくらいなのか?
決断の決め手は何なのか?
話を聞く人は決裁者なのか?
人は「損得」で物事を判断します。
その時に、何を持って「得」と感じるのかを考えることが大切です。
③お客様は新サービスを使って、どのような成果をあげたいのか?
最終的にはこの問いに答える資料が必要であり、お客様が想定する以上の成果をイメージできると決断ができるのです。
今回ご紹介したことはあくまで一例ですし、すでに実践している方もいるかもしれません。
伝える力を持つ資料の作り方を考える時に、
参考にしていただければ幸いです。