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顧客満足度の高いスーパーマーケットに学ぶ

食べることが大好きなKさんは、スーパーマーケット巡りが大好きです。

だからスーパーマーケットを比較して、それぞれの特徴を掴むのが得意です。

そんなKさんには、推しのスーパーマーケットがあるそうで、そこに行くのが楽しみなのです。

そのスーパーマーケットの特徴は、他のお店にはない品揃えがあることと、何よりもコスパが良いことです。

これは他店と比べて、ただ単に安いという意味ではなく、お店に並べられている品物の価値に対して安いという意味です。

2人のお子さんの母であるKさんは、安ければ良いという概念はなく、良いものを安く買うことと、家族においしいものを食べさせたいという思いを持って買い物をしています。

そんなKさんが、ある日その推しのスーパーマーケットにニンニクを買いに行った時のことです。

大量生産されたであろう中国製のニンニクが68円で売られているところ、生産過程にこだわりを持った国産のニンニクが同じ量で298円で売られていました。

Kさんは、少し割高ではありますが、美味しく食べたいという気持ちと、体に良いという理由で、国産の少し割高のニンニクを買い、料理を楽しみに帰路につきました。

そして翌日、ニンニクを使った料理を作ろうと楽しみにキッチンに向かっていたのですが、なんと前日に買ったニンニクが腐っていたのです。

「ガーン」というショックと「あちゃ〜」という落胆と「そりゃ〜ないでしょ〜」という憤りが同時に襲ってきました。

Kさんは、少し高いとはいえせっかく上質のものを買ってきたんだし何とか交換してほしいという気持ちと、一方では当日ではなく昨日買ったものなので何と言われるか分からないという気持ちがあり、お店に電話するのをためらっていました。

しかし電話するだけしてみようと思い、少しの勇気を出して推しのスーパーマーケットに電話をしてみました。

「実は昨日お宅のお店で買ったニンニクなんですが、今日料理をしようとしたら腐っていたのです。そこでなんとか・・・」

すると電話に出たお店の方の返事は予想外の答えでした。

「それは大変申し訳ございませんでした。今から新しいものをお届けしますので、住所を教えていただけますでしょうか?」

ここに不変の顧客満足の姿がありました。

先ほどの答えを聞いたKさんは、どのように感じたのでしょうか?

それはただ嬉しかったと感じるようなものではなく、心から感動したそうです。

そして、周りの人に「あのスーパーは最高だよ。本当に最高。お家まで持っていきますなんていうスーパーが他にある!?」と気持ちのままに伝えていたそうです。

Kさんにとっては、顧客満足を超える感動があったのです。

当然お店の人に家に持ってきてもらうようなことはなく、Kさんは後日お店に自ら足を運ぶのですが、このスーパーマーケットの対応を果たしてどれだけのお店ができるでしょうか?

きっとできるところが少ないでしょう。

ではなぜこのような対応をできるお店が少ないかというと、それはリスクがあるからです。

どのようなリスクがあるかというと、本当は腐ってもいないのに、イチャモンをつけてくるような人がいて、298円を損するということです。

もしこのようなお客様が毎日来るのであればそれは論外ですが、一方でメリットは何があるでしょうか?

それはもちろん大有りです。

分かりやすく言うと、まずはKさんが引き続き購入してくれるということです。

仮に月に5,000円の買い物をしてくれるとしたら、年間6万円の売り上げになります。

さらにKさんの話を聞いて、このスーパーマーケットのファンになる人が3人現れたとしたら、年間24万円の売り上げになります。

さらにその中の誰かがSNSで情報を発信して、さらに6人の人が定期的に購入するようになったとしたら、年間60万円の売り上げになります。

さらにスーパーマーケットは生活必需品を揃えていますので、これが10年続いたら、600万円の売り上げになります。

そのように考えたら、リスクを超えるメリットがあるのはお分かりいただけるでしょう。

経営者がここまで考えて社員に指導しているのか、社員さんの判断で行った対応かは分かりませんが、このスーパーマーケットには大きな魅力があるのです。

このようにいつの時代でも、顧客満足の重要性は不変なのです。

さらに目の前のお客様に対応する時に、常に生涯利益を考えることも大切なのです。

先ほどのような、数字の使い方に興味のある方は、こちらもぜひご覧ください。


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