EduHub日記/国語の学習 4
Teacher H
2023年3月28日
本記事では「古典の勉強法」にフォーカスしてお話をしていきます。
古典(古文・漢文)に苦手意識を持っている方は多くいらっしゃいます。
しかし、そうした苦手意識の正体を探っていくと、実は単に勉強法が分かっていなかっただけということがあります。
本記事は、そうした皆さんに向けて古典に向き合う姿勢、勉強法をお伝えします!
まず、古典に向き合う際の前提として、〈日常で使っている言語とは異なる言語を学ぶ〉という意識をもつことが大切です。もちろん、現代語は古典から繋がって発展したものです。だからこそ、古文では「おかし」「うつくし」といった現代語と同音の語句がたくさん登場します。
しかし、語句の意味は変化し続け、現代人が初見で意味を推測することは難しいです。そのため古典を理解していく上では、現代とは大きく異なる語句の意味、表現方法、文脈などを事前に覚えることが欠かせません。
こうした前提を当たり前のように思う方も多いと思います。しかし「国語」という教科で現代文と並列されると、「古文は結局日本語なんだから読めるはず」と語句の暗記や文法の理解をおろそかにしてしまう方が多くいます。そうではなく、むしろ英語など他の言語を学ぶ際と同じ意識で臨みましょう。
では実際、古典の学習はどのように進めればよいのでしょうか?
古典の学習を要素分解してみると〈語句・慣用表現等/文法/読解/古典常識〉となります。ひとつずつ確認してみましょう。
【語句・慣用表現等】
英語学習において英単語やイディオムを覚えるときと同様に、単語帳や辞書を用いて地道に学習します。その際は「読み」「書き・送り仮名」「意味」「例文」をセットで確認しましょう。
【文法】
語句・慣用表現と文法は、読解に学習を進めるための基礎に当たります。基礎が疎かなまま、読解に進んでもなかなか理解できずフラストレーションが溜まってしまうため、学んだ文法はなるべく早く身につけていきましょう。特に助動詞は覚えることが多く大変ですが、替え歌を覚えたり全て書き出してみたりなど、自身にあったやり方で必ず覚えきりましょう。
【読解】
上記のふたつがある程度身に付いた段階で、読解問題に取り組みましょう。
古典の読解では省略されている主語の把握が肝となります。動作の主体はそれまでの文章の流れおよび敬語表現から推測します。復習の際にはすべての文の主語を必ず確認し理解することを習慣化し、少しずつ身につけましょう。
【古典常識】
現代と古典の時代は、全く異なる文化や価値観をもっています。
そのため、現代の感覚のまま本文を読むと、誤読や読み落としの原因になります。
教科書や参考書には、古典常識のページがあります。それらのページを適宜確認し、少しずつ身につけていきましょう。
(例)「出家」「方違え」「垣間見」「物忌」「後朝」など
ほかにも、古典では本歌取りという修辞法に見られるような、他の作品の引用もたびたび登場します。知識問題として穴埋めで問われることもあるため、多くの教科書に採択されているようないわゆる「定番教材」は暗記する程度まで十分復習することをおススメします。
さて、本日は「古典の勉強法」をテーマにお話をしてきました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!