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勉強のしかた(友だちの勉強法と1:9の法則)

「〇〇っていう問題集がいいらしい」
「過去問をもう始めないといけないらしい」

これらは夏休み中のよくある生徒の会話。

夏休み中の受験生は特に、勉強にベクトルが向く子が増えるため、どこの誰から聞いたか分からないような情報が飛び交うようになります。

そして今までやってきた自分の勉強を放り投げて、方針転換。

この現象は毎年必ず見る光景。

子どもたちの言葉を借りると「頭のいい友達がそうしていて、みんなやり始めている」のだそうです。

大人の世界でも少なからずある「みんながしているから自分も」という状態。勉強も仕事もこれをしてしまうと成功を逃してしまいます。

1:9の法則

1割と9割だったら、9割にいたほうが安心できるし、居心地はいい。だけど成功するのは1割のほう。

私はこれを勝手に「1:9の法則」と呼んでいます。

もう少し具体的に言うと、少数派の1割は自分に合った勉強をしていて成功する確率が高め、多数派の9割は他人の真似をしているだけで自分には合っていない勉強になっていて成功する確率が低めということです。

しかし多数派の9割に流れてしまうのは仕方のないこと。

特に子どものうちは「多数決」で物事を決めることが多いため、「多数派を占める意見=正しい」という方程式が無意識に成り立っているのです。そして少数派でいることを恐れ、周りと同じ勉強をしていきます。

冒頭に過去問の例を出しましたが、問題の傾向をつかむために夏の間に1年分はやってもいいかもしれません。ただし基礎が固まっていない、もしくは出題範囲すべての勉強が終わっていないのに過去問だけに執着するのは効果がない勉強となります。

英語を例にとると、受験に必要な単語を暗記し、文法も問題演習をしっかり行っている生徒は「志望校の過去問」をすることで、知識が抜けているところや実践で不足しているところが明確になりその補強をすればよいとなります。

逆に単語を覚えていなくて、文法の理解も不十分となれば過去問をやってみてもほとんどを正解できないでしょう。やったことで得るものは・・・ほぼありません。

スポーツに例えると、筋力トレーニングや体幹トレーニングをないがしろにし、いきなり試合に出るようなものです。そんな人が一流選手になるわけがないのは素人が見ても分かりますよね。

まとめ

友だちの勉強法やアドバイスは受け入れたくなるものです。

それは自分の置かれている状況(現状の学力や目標)が、アドバイスをしてくれた友だちと同じならうまくいくかもしれません。

しかし学力も志望校も得意教科、苦手教科も同じ友だちなんてなかなかいませんよね。したがって友だちの勉強法というものは友だちはうまくいってるけど、自分には合わない可能性が高いわけです。

私は生徒が迷っているときは、「自分のための勉強になっているか?」を考えさせるようにしています。そういう思考回路ができてくると、他人に引っ張られずに学習が進められるようになっていきます。

「あ、9割に流されていっているな」と感じたら、一度立ち止まりましょう。

友だちがやっているから・・・と自分の勉強を変えるのは危険ですよというお話でした。でも迷うことはありますよね。そんな時は相談に乗ります。


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