第二回見学会 〈”少な”かぼちゃを探せ!〉 開催!
Shonan Edible Garden(仮)(以下SEG)にて、第二回《Shonan Edible Garden (仮)見学会 ”少なかぼちゃを探せ!” 》を開催しました。
https://bit.ly/3hNozwH
炎天下の中、15名の方にお越しいただきました。
当日の流れは以下の通りです。
宿儺かぼちゃとは
当日の主役を務めるのは、”宿儺(すくな)かぼちゃ”。
古くから岐阜県高山市丹生川町周辺で自家用野菜として栽培されてきた飛騨の伝統野菜。
日本で一般的なかぼちゃとは種類が異なる、薄い緑色をした長さのあるかぼちゃです。
名前自体は新しく、高山市丹生川町が野菜のブランド化をすべく2001年に「宿儺かぼちゃ」と命名されました。
”宿儺”とは、飛騨の鬼神と称えられている偉人「両面宿儺(りょうめんすくな)( https://bit.ly/32KBERb )」の伝説に因んだものだそうです。
現地では高いものだと1つ2,000円程で取引される高級品だそう。
ルール
ルールは非常にシンプル。 一番重たいかぼちゃを探した方が優勝です。
チャンピオンの方にはゲットした方には豪華景品をプレゼント?!があります。
いきなり🚀スタート
イベントは前触れなくいらっしゃった方から順にスタートしました。大人もお子さんも関係なし!懸命に探します。
ご覧の通り、一面に蔓(つる)がうっそうと茂っています。この中からかぼちゃを探し出すのは中々一苦労。蔓はトゲトゲしていて、素手だと蔓を返す作業が痛く、支障が出る為、当日は軍手持参をお願いしました。
捜索中・・
見つけた!
上記は発見の瞬間。この様に、茂みに隠れています。捜索中は各地で”見つけた!!”と叫ぶ声が聞こえてきます。
捜索終了
約1時間の捜索タイムが終了。
今回特設ステージの大役を預かるのは、我らがアトリエキッチン号。皆様の熱中症対策の水を搭載した本格仕様です。
さあ計量タイム・・と言いたい所ですが、初めてお越しになられる方がほとんどでしたので、園長から概要説明をしました。
荷台に乗っかりちょい悪プレゼンテーションを展開する園長。
運命の計量タイム
特設荷台ステージにて、遂に運命の計量タイムが始まります。まずは皆さんのgetしたかぼちゃを載せていただき、皆さんがgetした一番大きなものは手元に計測用として残します。なんと・・
こんなに収まってしまいました。恐るべしかぼちゃたち。こんなに隠れているとは思わなかった。。表彰台の準備はとと
さあ、そしてお待ちかね計量タイム。計量は進み・・。
チャンピオンは2825gでした!おめでとうございます。ちなみに2位は2570g、3位は2545gでした。
今回は特別に、皆さんが”捕獲”した一番大きなかぼちゃはプレゼントとさせていただくことにしました。
番外編1:虫取りタイム & レアキリギリス
さて、番外編。
ご家族連れでお越し下さった方の中には、虫捕り網を持参する方も。かぼちゃ捕獲に勤しみながらも、お子さんたちの虫取りタイムが始まりました。
腕前は流石の一言で、トンボも難なくcatch。その他色々な虫たちがいたので、見せていただきました。
レアキリギリス
え、ピンクのバッタ?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。こちらはクビキリギリスというキリギリス。参加者の方がお調べになった所、通常は緑色なのですが、ピンク色の個体は突然変異型で、なんと1000匹に1匹のレアものでした。その他コオロギやトンボやバッタなど、様々な生き物が確認出来ました。
番外編2:日本のかぼちゃ史を揺るがした?!かぼちゃ
”捕獲”したのは宿儺かぼちゃだけではありません。他にもバラエティ豊かなかぼちゃをご紹介。
京の伝統野菜 鹿ヶ谷(ししがたに)かぼちゃ
こちらは鹿ケ谷(ししがたに)かぼちゃ。実は今年植えたものではなく、昨年植わっていたものがこぼれ種として育ったものです。京都市の”京の伝統野菜”に指定されています。
歴史を辿ると、江戸時代の文化年間(1804~1818)、京都のある農夫が旅先の津軽から持ち帰ったかぼちゃの種を愛宕郡鹿ヶ谷村(現・左京区鹿ヶ谷)の農家にあげて、それを栽培し始めたのがルーツだそうです。当初は一般的な日本南瓜の菊型だったものが、数年栽培を繰り返すうちに今のようなひょうたん型になったとされています。
かぼちゃ史を揺るがした? 東京かぼちゃ(芳香青皮栗南瓜)
こちらは東京かぼちゃ。こちらも昨年植わっていたもののこぼれ種として育ちました。
色合いは宿儺かぼちゃに近いですが、丸い形をしています。歴史は80年以上あり、1934年に宮城の種苗会社(渡辺採種場)が発表。現在流通している西洋かぼちゃ(一般に坊ちゃんかぼちゃの様な表面がつるつるしたかぼちゃ)の元祖とも言われている固定種です。
実はこの種類がヒットする以前の日本では、日本かぼちゃ(一般に表面がざらざら、ごつごつしたかぼちゃ)が主流でしたが、このかぼちゃが流通したことで一気に国内では西洋かぼちゃがシェアを占める様になったそうです。確かに、現在のスーパーでは表面がざらざら、ごつごつしたかぼちゃをみることはありませんね。日本のかぼちゃ史を大きく揺るがした品種と言えるかもしれません。
日本かぼちゃと西洋かぼちゃの違いを知りたい方へ↓
https://chisou-media.jp/posts/67
通称 坊ちゃんかぼちゃ
こちらは通称、坊ちゃんかぼちゃです。いわゆる皆さんが認識されているかぼちゃではないでしょうか。
まとめ:こんなに採れました
イベントが無事閉会し、チームは藤沢の自家菜園、アトリエ菜園へ。
全てのカボチャたちを並べてみたら、こんなことに。ハンモックで宿儺かぼちゃが気持ち良くくつろいでいる様子。
イベントを”少なかぼちゃ”としただけに、”獲れるかぼちゃが全然なかったらどうしよう・・”などと思っていましたが、
荷台がいっぱいになる程のかぼちゃが”捕獲”されました。
”こんなに採れっちゃって、どうするの?”なんて声も聞こえてきそうですが、こちらは風通しの良い所で保管をすれば、日持ちしますし、まだ追熟(一定期間置くことで、甘さを増したり果肉をやわらかくする処理のこと)の余地がありますのでご安心を。
今後はマルシェでの販売やポタージュなどに入れていく予定です。購入を希望される方がいらっしゃいましたら、アトリエキッチン鎌倉のfacebookページのメッセンジャーにてご連絡いただけますと幸いです( https://bit.ly/2YYkIFX )。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
9月もイベント開催予定ですので、是非ご参加下さい!
記事・撮影:池田 拓海