次のフェーズに進むためにバリューを変更。クライアントからの一言で立ち戻った原点。
Introduction
ある日、私たちが長年客室清掃オペレーションサービスを提供しているホテルの副総支配人から言われた言葉です。
この出来事が今回のテーマでもある、バリュー変更につながりました。
なぜクライアントの一言がバリュー変更に至るまでに刺さったのか?
なぜこのタイミングでバリューを変更したのか?
その裏側を書いた note です。
EDEYANS にご興味をお持ちの方は、ぜひお読みください。
EDEYANS 代表 片山
私たちのバリュー
EDEYANS は約2年前の春、私たちが “常に磨き続ける価値” として、はじめてバリューを定めました。それが、以下の3つです。
なぜ当時バリューを定めたのか?
その理由はコロナ禍を経て民泊清掃からホテル客室清掃にピボットし、事業も徐々に拡大し始め、メンバーも増えてきていたからです。
そのような背景を受けて、EDEYANS がミッション・ビジョンを追求するため、日常業務で指針となるような私たちのバリューを明文化すること。そして、そのバリューを元にコミュニケーションを取ることこそが、組織拡大にも、事業拡大にも効果的だと考えました。
これまでの2年間、この考えは功を奏し、より一層 EDEYANS らしいカルチャーの醸成やサービス提供ができていたと感じています。
原点に立ち返らせてくれた、副総支配人からの一言。
今回、バリュー変更のきっかけとなったのが、長年 EDEYANS で客室清掃オペレーションを提供しているとあるシティホテルの副総支配人との MTG です。
私たちにとっては単価 UP のチャンスということもあり、万全の準備で臨みました。しかし、私たちの提案はあっさりと却下。
その時に言われた言葉が
先方からの一番の期待は、客室清掃の品質向上。
それに対して、私たちは全客室にインスペクター、つまりクオリティ担保のための清掃品質チェック担当を増やす提案をしました。
これは私たちとしても数字としてわかりやすい、清掃品質を上げる=清掃不備を無くすこと、と定義しての提案でした。
しかし、提案を却下した理由を聞いてわかった “本当の期待値” はまったく異なるところにありました。
それは、ホテルをより良く改善し、ホテル自体のグレードを変えること。
*ホテルグレードとは:
ラグジュアリーホテル、高級ホテル、5つ星ホテルなど、ホテルはさまざまなランクやグレードで呼ばれることが多い。
そのホテルは本格的に施設を改装する予定もあり、ホテルのグレード変更という大きな目標を達成するために、客室清掃のプロフェッショナルである EDEYANS から客室がより良くなるための提案がほしいとのことでした。
“目の前のクライアントの期待を超える” という商売の基本。
また提案の却下に加えて、こんな話をいただきました。
これまで EDEYANS は、客室清掃のデジタル化というユニークなポジションと、業界では抜きん出る圧倒的な “若さ” と “勢い” を武器に成長してきました。
しかし、この厳しくも温かいコメントによって、いつの間にかホテル業界の圧倒的な人手不足というマクロ視点にかまけて、“目の前のクライアントの期待を超える” という、商売の基本が抜けてしまっていたことに気づかせていただきました。
期待値を超えるために、一人ひとりが “プロフェッショナル” であること。
・EDEYANS がこの先更に成長していく上で不足していることはなにか?
・どんなカルチャーを大切にすべきか?
これらの観点とクライアントからのコメントをきっかけに改めて考えたのは、私たち自身が本格的にカテゴリーリーダーを目指すフェーズに入るいま、これまでの若さと勢いで成長してきたことに対して、プロフェッショナルとしてサービス提供していく必要があるということ。
そこで、これまでのバリュー3つのうち2つはそのままに「Co-creation〜相互連携してより大きな価値を生み出そう〜」を「Professional Mind」に変更しました。
Professional Mind に紐づく、3つの行動指針は以下の通りです。
さいごに
これらのバリューと行動指針は、これまで正社員メンバーのみで重視してきました。
しかし、客室清掃現場で働く多くのクリーナーはアルバイトメンバーです。
だからこそ、バリュー変更をきっかけに、私たちの提供する価値を一層高めるためにクリーナーまでワンチームとして捉え、全メンバーにバリューを浸透させていきます。
バリューを掲げるのは簡単です。
しかし、難しいのはこの考えをメンバーに共有し、心から腑に落ちた状態で、業務に生かしていただくこと。
試行錯誤の日々ですが、EDEYANS がホテルのパートナーとして「世界中の宿泊を支え、感動を生む」というミッションを追求するためにも、妥協せずに取り組んでいきます。
取材企画・協力 / 世界線株式会社