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オンボーディングってどうやっているの?お客様と会話しながら適切な運用と導入ステップを考える、バーティカル SaaS ならではの一味違う楽しさ有り

ホテル業界向けに SaaS を提供するスタートアップ EDEYANS で、カスタマーサクセス(以下、CS)の責任者をしている竹谷と申します。

業界構造を知ること、業界がより良くなる様子を間近で見ることが楽しく、ここ7年ほど定業界特化型(バーティカル)SaaS 企業を渡り歩いてきました。

EDEYANS は直近で 4.3億円の資金調達(シリーズA)を完了し、さらなる野心的な目標に向かう “グロース期” 真っ只中。毎日楽しく CS のお仕事をしています。
最近では、大手のお客様の導入も決まり、さらにワクワクしています!

この note では、記事作成時点でのホテル業界向けに客室清掃管理 SaaS「Jtas(ジェイタス)」オンボーディング業務をご紹介します。

採用面接をしている中で、CS 業務について質問いただくことも多いので、少しでもCSの面白さが伝わればと思います。

まず、先に一言だけ言わせて下さい。
「Jtas」のオンボーディングは、コンサル要素も求められて、楽しいぞ〜〜!


EDEYANS の SaaS を1分で紹介

EDEYANS は「世界中の宿泊を支え、感動を生む」をミッションに掲げ、客室清掃 DX プラットフォーム「Jtas」」を提供しています。

ホテルの客室清掃のオペレーションはとても複雑であり、その上、スピードと清掃品質が求められます。「Jtas」は、客室清掃業務の効率化と品質向上を通して、ミッションに貢献するサービスです。

具体的には、「Jtas」は以下の価値をホテルに提供します。

  • 客室清掃前:清掃会社に渡す客室清掃指示資料作成の業務効率化

  • 客室清掃中:日中の清掃に関するホテル⇄清掃会社コミュニケーションの削減

  • 客室清掃後:清掃数および清掃費用の自動集計

  • データ分析:清掃の生産性及び品質の可視化

詳細は以下の記事をご覧ください。

ホテルの客室清掃オペレーションの現状

ホテルの客室清掃オペレーションはとても複雑です。
数百室〜1,000室以上の客室1つ1つに対して、

  • 今日はどういった清掃をするか

  • どういった手配品を置かないといけないか

  • 団体や VIP のゲストの有無 と 特別な対応の有無

などの情報をかき集めて、ゲストに満足いただけるように準備・清掃しないといけません。

多くのホテルでは、上記情報は整理された状態で CRM で管理されているというわけではないため、様々な情報を取得→必要に応じてエクセルで加工→印刷→関係者に紙で配布という形をとっています。(CRM 的なもので管理するのが厳しいという現実もあります。)

一方で、上記のようなアナログなオペレーションになっているのには、それなりの理由があります。詳細は割愛しますが、関係者がとても多いため、オペレーションを変更するのも大変であり、現況でも業務は回っているため、従来のオペレーションが引き継がれています。

ただ、その状況が大きく変わってきています。人手不足とインバウンドの増加により、少人数で、清掃品質を担保しながら、日々の客室清掃業務を行うことが求められています。

「Jtas」のオンボーディング業務の大まかなステップ

「Jtas」のオンボーディングは、以下のような流れで進めています。

案件規模やオペレーションの複雑性、ホテル側の事情を除けば、25〜30日で以下の工程は完了しています。
短縮したいと思いつつ、ホテルの方は実務で忙しく、これ以上短縮すると何かとトレードオフになりそうなため、今はこのフローで進めています。

まずは現状の客室清掃業務をしっかりヒアリング

オンボーディング業務で最も重要な工程は、業務ヒアリングです。
導入前にきちんと現状の客室清掃の業務をヒアリングして、「Jtas」の活用ステップを大まかに決め、実務の清掃オペレーションまで大枠設計する必要があります。

客室清掃オペレーションの大枠はどのホテルも近しいのですが、実際に現場でそれをどうやっているかはホテル毎に若干異なります。こういったことを業務ヒアリングで引き出し、「Jtas」を導入した場合のオペレーションをどうするか検討します。

また、検討にあたっては、特定の業務を「Jtas」に変更したことによるメリットとデメリットを考えます。そして、導入ステップをざっくり決めます。

メリットとデメリットの観点としては、

1.業務効率化に繋がるか、品質向上に繋がるか
2.現場(ホテルと清掃会社)がオペレーション変更に対応できるか

といったところを考えています。

紙のままのオペレーションを残した方が良ければ、紙を引き続き使いましょうという提案も行っています。

とはいえ、実際に現地にいくと、検討事項がいくつも出てきます。

業務ヒアリングはホテルの方に実施をしておりますが、現地では、清掃会社の責任者の方にも「Jtas」の説明を行います。具体的には、「Jtas」の概要、清掃オペレーションの Before/After、清掃会社にとってのメリットなどです。この話を清掃会社さんの責任者としていると、これまで見えていなかった業務が出てくるので、現場でうまく調整していきます。

現地で導入作業!2日かけて一気に利用開始まで行う

実際に導入する際は、ホテルに訪問することが多いです。
(規模が小さかったり、使用機能が限定されている場合は、オンラインで対応することもあります。)

また、導入作業は丸2日で集中して終わらせています。1日目で説明して、「明日から活用してください」という形で終わらせることもできます。しかし、そのまま利用開始に至らないこともあり、2日で利用開始まで見届ける形を基本としています。

余談:
ちなみに、オンボーディング期間中は、導入先のホテルに泊まらせていただくことが多いです。ホテルと清掃会社の朝礼に出たりするのでそうしていますが、宿泊先のお風呂が広かったり、温泉だと嬉しいですね笑。全力でオンボーディングするためにきちんと温泉にも入って、疲労回復しています。

以下、2日間の大まかなスケジュールのサンプルです。

【1日目】AM

  • ホテルの担当者の方と2日間のタイムスケジュールのすり合わせ

  • 「Jtas」を使った場合の清掃業務運用の認識合わせ

  • ホテル側への「Jtas」の利用説明(実際に触って、毎日実施する作業を行う)

  • 利用にあたって必要な作業(デバイスの準備や「Jtas」へのアカウント登録)

【1日目】PM

  • 清掃会社向けの「Jtas」説明会の準備

  • 清掃会社向けの説明会(「Jtas」と清掃オペレーションの説明、フィードバック)

  • 「Jtas」の活用ステップの再検討

  • 2日目に向けての準備

【2日目】AM

  • ホテルの方と一緒に「Jtas」にて清掃指示書を作成

  • 1日目の結果を受けて、活用ステップをホテルの方と再検討

  • 残タスクの対応

【2日目】PM

  • 清掃会社向けの2回目の説明会の準備

  • 清掃会社向けの説明会(実際に「Jtas」を操作して毎日実施する業務を行っていただく)

  •  ホテル様とTodoの確認 と 次回ミーティングを設定して終了

一般的な SaaS に飽きたら、ぜひ EDEYANS に!

上記の導入作業はあくまで基本系なので、客室数が1,000室を超えたり、複数棟に渡るお客様であれば、業務ヒアリングを2−3回行う場合もあります。

「Jtas」の CS はコンサル要素も求められますが、これが面白いところです。
一見、 CS 業務は難しそうに思えますが、一つ一つ業務を整理して、ホテルの方と会話をしながら進めれば、そこまで難易度は高くありません。

また、ホテルや清掃会社の方は本当に皆さまいい人ばかりなので、まさに伴走しながら適切な運用を一緒に検討していきます。ここ数年ほどずっとバーティカル SaaS の CS をやっていますが、EDEYANS の CS はかなり楽しいです。

CS に興味ある方、EDEYANS のことをもうちょっと詳しく知りたい方、ホテルの客室清掃オペレーションに興味ある方、ホテルに勤めているけど次は業界を変える側に就きたい方、お話しましょう!


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