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【代表取材】「Jtas」受注急増に、クリーナー育成体制構築の本格化。上期の振り返りを聞いてみた。

7期目のスタートとともにミッションを「世界中の宿泊を支え、感動を生む。」へと刷新した EDEYANS。
あれから半年、ホテル客室清掃 DX プラットフォーム「Jtas」は国内トップクラスのホテルから支持を集め、 続々と受注をいただいています。

今回の note では代表の片山さんに、激動の上期の振り返りをインタビューしました。


「Jtas」受注数は1年で3倍に。市場の確かなニーズを確信

ーー 7期上期が終了し、「Jtas」受注が急増しているとのこと、具体的にどれくらい増えているのでしょうか?
この1年で「Jtas」受注は約3倍増、国内の客室数トップ10のホテルのうち、半数以上から受注が決まりました。1,000室を超える大規模施設でも続々と受注が完了しています。

ーー 大手ホテルチェーンから「Jtas」受注できているとのこと、その理由は何にあると思われますか?
第一に NEC のホテル基幹業務システム「NEHOPS」との連携を開始したことが挙げられます。
これまで、清掃業務の進捗や客室の状態を確認するには、紙のリストや電話など、アナログな手段に依存せざるを得ませんでした。しかし、「Jtas」と「NEHOPS」の連携が実現したことにより、客室清掃が完了すると同時に「NEHOPS」に即時情報が反映され、フロントデスクからも客室の状態を確認できるため、ゲストのチェックイン準備もスムーズに行えるようになりました。

ーー ホテル基幹システムとの連携開始が「Jtas」をさらに便利にしたのですね!他にも受注数の増加に理由はあるのでしょうか?
他には「AI 忘れ物報告機能」というエントリープロダクトができたことを皮切りに、続々新機能をリリースできていることが理由です。その背景となるのは開発部長 北橋さんの入社です。

これにより、セールス担当が吸い上げてきたホテルの要望をスピード感を持って、クオリティ高くリリースできるようになり、ホテルの方々から「Jtas」への期待感をさらに醸成するきっかけになりました。

例えば、エントリープロダクトの1つである「AI 忘れ物報告機能」は忘れ物の写真を撮影すると、AI が内容を判別するのはもちろん、これまで毎回手書きで作成していた警察届出のためのフォーマットまでも自動生成できます。こうした機能は、ホテルの方々にデモをお見せすると必ず驚きの声があがります。

↑ どんな忘れ物なのかを写真撮影で検知、編集画面では簡単に詳細も登録できる


Jtas に忘れ物を登録すると、自動で警察署に提出するフォーマットとして印刷できる

ーー 「Jtas」はどのようなホテルからの引き合いが多いのでしょうか?
ラグジュアリーホテル、シティホテルが中心です。
ホテル名はまだ公開できないのですが国内5つ星ホテル13ホテルの半数から受注できました。

SaaS スタートアップは SMB(中小企業)を対象にプロダクトを提供することからスタートすることが多いと思うのですが、私たちは業界特性を考えて最初から大手ホテルチェーンからの受注を見据えて開発を進めました。ここに至るまでに時間はかかりましたが、その選択は正しかったと感じています。

NEC が提供するホテル基幹業務システム「NEHOPS」とリアルタイムで連携できる機能を実現できたのも、大手ホテルのニーズに真摯に向き合ってきたからこそ。いまではセミナーに呼んでもらったり、展示会での共同ブース出展をしたりするような、強いパートナーシップを築けるまでに至りました。


「正解は現場が持っている」気づきから始まった、責任者育成の再定義

ーー 「Jtas」の成長とともに、現場の体制強化も重要な課題になってくると思います。特に最近、客室清掃オペレーション責任者の育成に力を入れ始めたと伺いましたが、その背景を教えていただけますか?
客室清掃において、責任者は極めて重要な存在です。品質コントロール、収益管理、人材マネジメント、コンプライアンス、クライアント対応など、求められる役割は多岐にわたります。現場のすべての価値提供が、責任者を通じて実現されるといっても過言ではありません。

特に客室清掃請負業という特性上、各ホテルのニーズは千差万別です。そのため、どこまで標準化できるのか課題がありました。当初は本社主導でルール化を進めようとしたのですが、経営合宿での議論を通じて、大きな気づきと意思決定をしました。

ーー どのような気づきだったのでしょうか?
「正解は現場が持っている」という、シンプルだけれども本質的な事実です。それぞれのホテルには最適解があり、すべてを仕組み化することは難しい。むしろ、現場責任者の瞬間的な判断力が必要な場面が多いんです。

この気づきから「Be a leader」という EDEYANS が大切にしているバリューに立ち返り、現場責任者に裁量権を持ってもらう方向に大きく舵を切りました。これまでは経営陣がメインとなり意思決定をしていたのですが、それ自体 "奢っていた" 部分があった。そう気づけたことで、むしろ組織は強くなったと感じています。

ーー 現場責任者により多くを委ねることで、どのような変化が見えてきましたか?
もちろん、基礎的な部分の育成もしっかりと行っています。
労務知識、品質管理手法、収益構造の理解など、責任者として必要な知識は、研修と試験を通じて着実に身につけてもらっています。ただし、過度な標準化は避け、現場の主体性を大切にする姿勢は守り続けています。

クリーナーの昇格テストを開始

「世界中の宿泊を支え、感動を生む。」という私たちのミッション。その実現に向けて、いま私たちは「遠心力」を効かせる時期だと考えています。本社主導ではなく、現場の責任者たち一人ひとりが主体となって価値を生み出していく。そんな組織への進化を感じています。


ようやくスタートラインに。そして7期後半戦へ

ーー 「Jtas」の成長と組織の変革、大きな手応えのある半年だったと伝わりました。7期後半に向けて、どのような展望をお持ちですか?
7期に入るタイミングで「世界中の宿泊を支え、感動を生む。」というミッションに変更し、このミッションを実現するんだという想いが社内で確実に共有され、やるべきことも見えてきた。そんな手応えとともに自信を深めた半年間でした。

ただ、私たちはようやくスタートラインに立てたところ。まずは国内で「Jtas がない現場なんて考えられない」という状態を作り出し、清掃サービス面でも「EDEYANS がいれば大丈夫」とクライアントのみなさまに確信を持っていただける存在になることを目指します。

これまでの成果は、次なるステージへの通過点。7期後半は、さらに大きな飛躍を遂げていきます。

取材企画・協力 / 世界線株式会社

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