メンタルを鍛えるたった一つの方法
相手の言動に、一喜一憂する。
誰かとお話しするたびに
メンタルが大荒れ…していた過去の私。
そのメンタルを整えるために
数年前まで過食嘔吐が手放せなかった。
いまだに飲み会の後に
1人反省会をして
撃沈することもありますが
年々、メンタルが大きくぶれることが減ったと実感している。
そのきっかけとなったのが
という一文に出会ったから。
この言葉は「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」
という本で出会ったもので、
それ以来、私のメンタルを鍛える指針になっている。
ただ、「言葉に振り回されない自分」って
実際どうやってつくるんだ???
という疑問がわきあがったので、
この本に出てくる考え方をヒントに
私なりの考え方についてお話ししてみようと思う。
言葉に振り回されないために必要なこと
強くなるということは
言葉に振り回されない自分を作るということ
という言葉から読み取れるのは、
メンタルがぶれる時
=言葉に振り回される時
ということ。
振り回されない言葉と
振り回される言葉の違いを考えてみると、
と仮定してみよう。
そう考えると、メンタルを鍛えるためには
自分の価値観を広げることが鍵
というヒントが見えてくる。
※ちなみに、この本では
価値観という言葉よりも
「信念」という言葉が多用されている。
では、言葉に振り回されないために
どんな努力が必要なのか
3ステップに分けて考えてみました。
①自分の固定観念を疑う
何かの言葉に振り回される人は
自分の固定観念が強い傾向があるように思う。
つまり、自分にとっての
当たり前の幅が狭い。
言ってしまえば
触れてきた世界が狭かったり、
知識が乏しいとも言える。
ただ、この部分は
幼少期の影響を
受けることが多いとも感じる。
特に、親が「〜すべき」
「〜してはいけない」
などの考え方が強い場合、
それに強く影響を受けるだろう。
例えば
・いい大学に行き、大手企業に勤めるべき
・時間を有意義に使うべき
・親に感謝するべき
・できるだけ節約するべき
・頭の悪いこと仲良くしてはいけない
このような価値観が頭にねじ込められると
そうあることが当たり前だと思ってしまう。
そうではない自分は「ダメ」だと思ってしまう。
そう考えると、
固定観念の強い人は
何かの正しさを押し付けられて
ありのままの自分を大切にされなかった経験のある人。
つまり、過去にたくさん傷ついてきた人とも言える。
そして、大人になっても
自分の考え方を変えられない背景には
心の傷、劣等感、不安が隠れている。
②視点を変えてみる
固定観念を疑うときに必要なのが、
視点を変える作業だ。
簡単にいうと
自分はAだと思っている
⇨でも、Bという考え方もできるよね
という作業だ。
私は心理士として働いているが
カウンセリングはまさにそれを行う場所。
自分のありのままの考えを話し、
それに対しカウンセラーから
「あなたはそう思っているんですね。
でも、〇〇という視点で考えてみたらどう感じますか?」
という問いかけをしながら、
自分の考え方を客観的にながめ
自分の固定観念を疑ってみる。
すると、少しずつ考え方がやわらかくなる。
③物事は多面的であると考える
視点を変えてみるとわかることがある。
それは、物事は
「A」という考え方も
「B」という考え方もできて
どちらが正しい
どちらが間違っている
とは言い切れないということ。
つまり、
物事のすべては多面的であると気づく。
例えば、それは自分にも言えますよね。
自分は家では陽気に話すけれど、
学校ではおとなしい。
だから、私は陽気な人間とは言い切れない…でしょう。
つまり、どんな物事も
「〇〇は〇〇である」と
一概には言えないということに気づく。
Aの視点から見ればA'とも言えるし、
Bの視点から考えればB'とも考えられる。
そう考えると、
言葉に振り回されないために必要なのは
「どんな物事も、多面的である」
というスタートラインに立ち返ること。
すると、誰かが発したその言葉が
絶対的に正しいことではないと思える。
例えは、友人に
「あなた、太ったね」
と言われると、ちょっと悲しい気持ちになる。
でも、「太った」という言葉を間に受けずに、
多面的に考えられると
・外見は体調によって変化するもの
・痩せが絶対美しいわけではない
・太ったことは悪いことではない
・太った=あなたはダメ、と言われているわけではない
・友人はデリカシーのないが発言をしてしまう人なんだな
と思えるようになる。
物事を多面的に考えるために必要なこと
メンタルを強くするために必要なことは、
言葉に振り回されない自分を作ること。
言葉に振り回されないためには、
物事を多面的に見れるようにすること。
では、物事を多面的に見ることができるようになるためには
何をする必要があるのか?
この本には、「勉強」と書いてありました。
広い知識を持ちなさい。
熟読ではなく、多読をしなさい、と。
ここでいう勉強とは、
テストでいい点数をとるということではなく、
たくさんの知識を学ぶことです。
いろんな世界を知り
いろんな人を知り、
いろんな考え方があると知ること。
いろんな知識を知ると、
いろんな視点で物事を考えられるようになる。
すると、たった一つの正解に
縛られない考え方ができるようになる。
それが大切だと私も常々思う
みなさんもすでに実感していると思うが
世の中にはたくさんの人がいて
たくさんの宗教があり
たくさんの信念があり
それぞれの生き方がある。
Aという正解は、
隣の国に行けば正解ではなくなるということが
往々にある。
例えば、
痩せが美しいという考え方は
ある国に行けば
正反対の価値観になる。
勉強すると、一つの正解は、
一つの枠組みの中でしか言えないことだと気づく。
答えがいくつもあると思えたら
その言葉は「たくさんの答えの、たった一部でしかない」と考えられる。
だから、広く学ぶことが大切なんだ。
世の中は複雑で、
その複雑さを、複雑なまま理解すると
多面的であると納得できる。
そう思えるようになるまで
小さな知識をたくさん吸収していくことが
メンタル強化のために必要なんだと思う。
自分にない知識を学んでいくことが、
成長するということでもある。
知らない世界を知ることは
ときに、打ちのめされ、
救われることもある。
でもそれが、
豆腐メンタルを鍛える方法なのだ。
世の中のあらゆるケンカに勝つために
必要な努力なのだ。