鴨農家修行⑥4日目
※少々センシティブな内容となっております。目次を見て苦手な方はご遠慮ください。
流れ
8:00 屠殺、解体
13:00 農場へ
17:00 帰宅
屠殺、解体
こちらは孵化から屠殺、販売(お店もレストランへの仕入れもやってる)まで一貫しておこなっている。
もちろん私もやらせてもらった。
一度ワークショップで鶏の解体(屠殺から)をやったことはあったので、一般の人よりかは多少心持が違うと思っている。
屠殺から解体までの流れ
屠殺(鴨を抑える係とナイフで頸動脈を2本切る係)
湯づけ
機械(ぐるぐる回る)である程度羽取り
羽むしり(おじちゃんおばちゃんがバイトに来てくれる)
蠟づけ、蠟はがし
解体
屠殺
メスの鴨を抑える係をやった。(メスで精一杯だった。オスには力負けしそうで代わってもらった) 羽の生えてるところを親指と人差し指でつかんで、薬指と小指で足をつかむ。ぎゅって。
鴨はナイフで首元の頸動脈を2本切られて、血がピー――ってでて、少し暴れて、頭を下にして血抜きをする。
鴨が屠殺されていくのを見てもなんとも思わないわけじゃないけど、普通のことだなって思った。なんだろう、命をいただいている時点で、動物も植物も殺しているし、避けて通ってはいけないと思ってる。(超絶個人的意見。苦手な人もいて当たり前だと思う)
ただ、機械で鴨がまわってるのはあんまり直視できなかった。
ボウルみたいなところに突起がついていて、そのなかに鴨が何羽かいれられてぐるぐる回るの。
機械的なのはだめだった。
自分で屠殺するよりはるかに。
なんでとか言葉で説明はできないけど。
前日に恋人から「屠殺に対してどういう感情なの?」って聞かれて、「興味深い。」って答えたんだけど、そのときにうまく説明できなくて。でも今ならわかる。「自分の感情がどこで揺れ動くのかが興味深い」
食べることが好きで、でも食べることってとっても残酷。私は残酷さを理解したうえで食べることが好きって言いたい。だから、自分への挑戦というか、屠殺って自分をしるヒントになる。
今自分で書いてて、私って多分変わってる、って思った笑
羽むしりは大変。鶏やブロイラーの場合、さっきの機械でほとんどとれるんだけど、鴨の場合はそのあとに手作業でとって、そのあとに蠟につけてかぴかぴになったのをびりってはがす、そんで最後ピンセットで抜く。
手間がかかっているのです。だからお高いのです。
解体
鶏で一回やってるからってできるもんじゃない。
でも、スーパーに売ってるお肉が「美」として見えるのは解体をやったことがある人だけだと思ってる。
事前に鴨の解体新書(手書き)をもらっていたけど、いや、わからんて。
事後に読んだらわかりすぎて感動。
ほんとむずかしいのよ。だってちゃんと骨に沿わせないと部位ごとの肉が小さくなっちゃう。
特に冬は脂がのっているから包丁がぬるっと滑るし。
ずっと下見てるから首痛くなるし。
一番難しかったのは、関節見つけることと鎖骨の部分に肉を残さないこと。(これ見て共感してくれる人が何人いるのか笑)
5羽くらいやったけど、すぐ忘れるし。
調べてみたら鶏は機械があった。その動画はツルツルの鶏が機械にセットされて肉になっていく動画だったから大丈夫だった。というか、機械、すご。
私のこと
お昼に自分について考える機会があった。
会社のInstagramのデザインをしてくれている方としゃべる機会があったからだ。
私が住み込みで働いている期間、私が思ったこと、感じたことを会社のInstagramで発信してほしいといわれた。
それで、なんでここにたどり着いたのかとか将来の夢とかたくさん話した。
将来の夢は常に変わっているんだけど、現時点だと「自給自足」。
といっても全部は難しいのかなと思ってた。
その人も自給自足について考えたことがあって、「廃材エコヴィレッジゆるゆる」のこととか徳島県上勝町のこととか教えてくれた。
なんなら貨幣をなくしちゃえばいいんじゃないかって話にもなった。やっぱ大人って色々考えてるし、知識持ってるしすごいなあ。
おじいちゃんとかって何でも知ってるよね(偏見)
おじいちゃん、好き!
でも、とりあえず食が好きで、好きを生業にしたくて、自分で生きたくて、目の前にあることを一個ずつ積み上げてるって感じかな。
終わりに
ここまで読んでくださってありがとうございます。明日は雛の移動!
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