"What should I read?" -My Book Recommendations Learn English with Gillシリーズ=英語教材のお話(その25)=
本日、紹介する教材も、YouTube です
「YouTube はすごい!」というのが、最近の、ますますの、率直な感想です。英語学習教材といえば、YouTube をはずすことはできません。
YouTuber で英語の授業を発信している先生方を紹介するのもアイデアかなと考えて始めた、YouTube で人気講師のジルさんの第三弾です。
英文学として何を読んだら良いのか
都立高校でいろいろな教科をやらされましたが、一番興味をもてなかったのが化学。体育もふくめ、基本、他の教科も興味をもてなかった。数学は嫌いではなかったけれど徐々に難しくなり、興味という点で最後まで残ったのが英語でした。そんな消極的理由から、大学は英文科に進みましたが、自分が受けて来た教育とは何かということのほうが思春期の自分にとって大問題で、興味は社会学とか教育学とか哲学のほうに興味が移っていきました。ですから、英文学は読んでみたいという興味はあったものの、そもそもそれを原文で読める英語力も、英文学読書に割ける時間もなく、結局読んでいない。浅学を恥じるしかないのですが、ジルさんの、ゆったりとしたガイダンスは嫌いじゃありません。(ただ現代の高校生には少し眠くなるかもしれません)
さて、ジルさんが紹介している本は以下のとおり。
"Moby Dick" by Herman Melville (1851)
"1984" by George Orwell (1949)
"Pride and Prejudice" by Jane Austen (1813)
"Mrs Dalloway" by Virginia Woolf (1925)
"Jane Eyre" by Charlotte Brontë (1847)
"A Christmas Carol" by Charles Dickens (1843)
この中で私が読んだといえるのは、都立高校で教わったジョージ・オーウェルの「1984年」のみ。
積読で書棚にあるのがペーパーバックの"Pride and Prejudice"。
「女性の生き方」問題として「高慢と偏見」は、現代のジェンダー問題としても、興味が尽きません。ただ、ジルさんが、終わりのところで言及されていますが、英語的な書き方の問題として、ユーモアもふくめてスタイルとしてむずかしいのは、「高慢と偏見」だと言っています。
「白鯨」は、冒険心をくすぐられるが、長い。「1984年」は、スタイルとしてそれほどむずかしくないディストピア小説。「ダロウェイ夫人」は、心理描写的。「ジェーン・エア」は、それほど難しくない。「クリスマス・キャロル」も、むずかしくないと、ジルさんは言います。
ジルさんは、英文学の専門家でも、外国語教育の専門家でもないようですが、むしろ、率直な人柄としての彼女の素朴なコメントに好感がもてます。
フランス語を英語で学んでみたらフランス語はともかく英語が身についたというお話
フランス語を英語で学んでみたらフランス語はともかく英語が身についたという話に似て、今回のジルさんの話を聞いて、英文学紹介自体が身につかないところがあったとしても、ダイレクトメソッドとか、エマージョンといわれる言語環境に身を置いて英語にどっぷり浸かることから、媒介として使われている英語に、知らず知らずのうちにその言語活動に慣れるという副産物が生まれるということがありますね。
そういう姿勢でジルさんの授業を聞いてもらえればよいのではないかと思います。今回は計測していませんが、ジルさんのWPMはだいたい100WPMだと思います。
内容を追いかければ、英語がついてくるというお話です。
つまらないと思った人は別の教材を探しましょう
よい教材であっても、かったるい、つまらないと思えば、あなた向きではありません。そんな教材はさっさと捨てて、自分にあった教材を選びましょう。