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サステナブルな食の未来を実現する!エコロギーの循環型生産モデル

皆さん、こんにちは!野馬です。

先週6/19に放送された、NHK WORLD JAPAN『FRONTRUNNERS』という番組にて、弊社のカンボジアでの取り組みが紹介されました!
まだご覧になられていない方は、ぜひアーカイブ動画をご視聴ください▼

ところで、皆さんは世界で年間どのくらいのフードロスが出ているか、ご存知でしょうか?
その量は約13億トンにも上ります。さらにその内の612万トンは日本からも排出されています。
フードロスの内訳はどうでしょうか?半分以上は「事業系食品ロス」が占めており、食品製造業や外食産業から「やむを得ず」発生してしまう残渣や規格外品もそれに当たります。

これらの食品ロスに加えて、エコロギーでは農業生産段階で発生する廃棄物も含めて、コオロギの飼料として活用しています。
さらに日系レストランさんと連携して、それらを食べて育ったコオロギを使用したメニューを開発・提供したり、コオロギの栄養的な価値を見出し、世界の健康課題にアプローチする製品の開発・販売を行っております♻️

今回は、フードロスを起点にした循環型の生産から消費についてお話しします!


Step1: 回収するフードロスにはどんなものがあるの?

今これを読まれている人の中には、そもそも「コオロギはフードロスも食べるの!?」と驚かれる方もいらっしゃると思いますが、コオロギは雑食性の強い生き物です。そのため、通常捨てられてしまう食品や農業から排出される残渣や廃棄物を餌として、有用な食糧資源に転換することができます。エコロギーは、そういった未利用資源をパートナー企業さんからご提供いただき、環境に優しい生産を実現しています。

現在、回収しているものには、主にキャッサバ芋の葉や緑豆などの農業残渣、食品工場で出た不良品(お煎餅の残渣など)やピザの残渣(Pizza4P’sさん)といった食品残渣もあります。
これらを全て合わせて、年間大体1630kgほどの農業残渣と600kgほどの食品残渣を回収させていただき、コオロギの飼料に利活用しております(2023年度実績)。

Step2: 回収されたフードロスはどのように活用されるのか?

回収したフードロスは、コオロギの飼料として活用します。弊社は、回収したフードロスをそのまま飼料として与えているわけではなく、コオロギが食べやすいように粉砕したり、より栄養価を高めるための配合を工夫したりして、日々研究を続けています。

また、弊社ではコオロギが持つタンパク質をはじめ、鉄分や亜鉛といった栄養素の中に、実際に生活習慣病を防ぐ効果のある機能性成分がないか、またそれらの成分を餌の成分のパターンを変化させることによって、より高められないかなど、大学等と連携しながらよい高機能なコオロギの生産に向けて研究も行っています。

こちらが実際に農家さんにも一部使用していただいている弊社のコオロギ飼料(通称:エコロギーフィード)です。

実際にエコロギーフィードを使用した農家さんからも「コオロギの食いつきが良い」「他の飼料に比べてコオロギが早く大きく育つ」などのお声もいただいております🙌
一方で、まだまだ改善点やより研究が必要な点も多くあり、日々農家さん方と意見交換を行いながら改善中です。こちらについては、実際に農家さんが新しい飼料で飼育に取り組む様子も紹介されていますので、ぜひご覧ください♪

有用な栄養素が含まれているフードロスを「コオロギ」を介して届けることで、新たな健康効果をもたらし、同時に深刻なフードロス課題にも貢献していきたいと考えています。

Step3: 生産されたコオロギの行方は?

フードロスを活用して育てられたコオロギはどんな商品になり、皆さんのもとに届いているのでしょうか?

コオロギは栄養価が高く、特にタンパク質を豊富に含む食材です。ビーフジャーキーや干し貝柱など既存の高タンパク食品と比較しても、引けを取らないタンパク質を含んでいます。また、不足しがちな鉄分や亜鉛も摂取することができるので、コオロギは健康増進につながる食材だといえます。

弊社は栄養価の高いコオロギを粉末化し、チョコレートや健康をサポートするスナック商品、プロテイン商品等の開発・販売を行ってきました。日本国内では今年2月に、コオロギなど鉄分・亜鉛を豊富に含んだ天然素材を多く使用した栄養バー「GRILLO BAR」を発売しております。
気になる方はぜひ以下のリンクから商品詳細をご覧ください🍫▼

また弊社拠点のあるカンボジアを中心に東南アジア諸国においても、昨今の健康課題や健康意識の高まりを背景に、栄養をサポートする子ども向けのお菓子の開発・販売を進めています。その中で、フードロスを活用したコオロギ飼料の実証試験やマーケティング調査(イベントを通じたコオロギ食品の定量調査)をJICAさんと、またカンボジア国内でのコオロギの栄養啓発やEUを始めとする海外への輸出強化に向けて、カンボジアの各省庁にもご協力をいただいております。

イベントを通じたコオロギ食品のマーケティング調査にて 弊社の商品を試食する女の子
ISC(Institute of Standards of Cambodia)との会議の様子

また、循環型の取り組みのひとつとして、企業から回収したフードロスを活用して飼育したコオロギを、またその企業に活用していただくという取り組みを始めています。
NHKの取材でも登場したPizza4P’sさんは、弊社がピザの廃棄生地を回収させていただいている企業さんですが、そこではピザのトッピングに弊社コオロギ粉末を使っていただいています。ゴミを出さない、今ある資源のなかで資源を循環させて生産をする資源循環型の食料生産システムにエコロギーが貢献をする一例です✨

フードロスを起点にした循環型の生産から生み出されたコオロギがより多くの人に手に届くよう、さまざまな機関と協力・連携をしながら頑張ってまいります!

ぜひ、東南アジアにてフードロスの削減・有効利用をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。コオロギでの給餌試験を弊社にて実施いたします!

最後に

エコロギーは「エコ」な「コオロギ」という未利用の生命資源を発掘したいという想いから始まり、コオロギを活用した資源循環型の食料生産システムの確立を目指して、事業を展開してきました。今後もこの生産基盤を軸に、事業を通して、またさまざまな企業・組織と連携をしながら新たな食の循環(つながり)を作っていきます。

今回のnote記事の内容は、NHK WORLD JAPAN『FRONTRUNNERS』番組内でも一部触れられていますので、ぜひ気になる方はそちらもご視聴よろしくお願いいたします!

最後までお読みいただきありがとうございました!次回もお楽しみに⭐️


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