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最適な保険加入の仕方を追求する
なぜみんな最適な保険の入り方ができないのか?
もし全知全能の神が保険に入るとしたらどんな入り方をするだろう?
中身までは確定することはできないが、おそらく「医療保険はA社、死亡保障はB社、三大疾病の保障はC社」といった具合に全社の保険を比較した上で各分野の最適な保険に入るだろう。
しかし、現実には多くの人は特定の1社の担当者にお任せしている。これはなぜだろうか?
おそらく、「それぞれの担当営業マンからセールスを仕掛けられるのが面倒だから」だろう。
生命保険会社の営業担当者であれば、一つ保険が売れたら「よし、次は別分野の保険をこの人に売ろう」と考え始める。上司からもきっと発破をかけられるはずだ。
3社の保険に分けて入るとこれが×3になるので、面倒なことこの上ない。
生保営業はそもそもウザがられることがスタート地点のようなところがあるので、「入る気はないからもう来ないで!」といっても食い下がる(食い下がる強メンタルでないと生き残れない)。
そんなわけで、多くの人は自分とフィーリングの合う一人の営業担当者から加入することになる。
ちなみに、自分が生保業界の人間であればこのような営業攻勢を受けることはないので、前述の"バラけた入り方"ができる。入るまで気づかなかった業界人になったメリットである。
変わりゆく保険加入の常識
前述の営業攻勢は一社専属の営業担当者が複数人アプローチをかけてくる、という前提だった。ところが、ネット生保や生保業界以外のサービス提供者からの加入が増えると、各保険会社をフラットに機能面で比較し、会社の壁を越えた最適な保険加入がしやすくなる。
これは一般消費者からすれば喜ばしいことだろう。
生命保険商品の機能面は約款という形で広く公開されており、ハッキリいってパクりやすい。そのため、機能面の競争に巻き込まれると、そのまま安売り競争に繋がってしまう。
保険にまつわるストーリーを分厚くしてゆかないと生き残れなくなる。
保険にまつわるストーリー、具体的にはどんなものがあるだろうか。
学資保険とそこに連なるストーリー
例えば、学資保険。子供の教育費を準備するための貯蓄性商品だが、保険会社の運用で親の財力が増え、学習塾を含めた教育マーケット全体のパイが増える。
「生命保険会社は教育の選択肢を広げるお手伝いをしています」というストーリーだ。生命保険は先々の払い戻し金額が1円単位で決まっている。
ここが、上振れ下振れがある投資商品と異なることだ。
家族旅行のように「上振れたらハワイ旅行。下振れたら国内旅行」といったように、うまく行っても失敗しても致命傷にならないことであれば投資で財源を準備するのはいいだろう。
しかし、子供の教育費に関しては「ごめんね。投資に失敗したから国公立しか進学させられんわ」となると子供の人生における選択肢が変わってきてしまう。
お金が山ほどあって「別にどこの大学でも出してやれるよ」状態であれば保険は必要ないかもしれないが、多くの家庭はそうではないだろう。
リスク許容度とお金の運用方法はリンクさせるべき、という好例である。