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クリスマスケーキは今年最推しシブースト

皆様、メリークリスマス✨️…でしたね(笑)
きっと素敵なクリスマスを過ごされたことでしょう。

さて、我が家のクリスマスケーキですが…
今年は林檎のシブーストを作りました✨️

シブーストとはパイ生地の上に果物とクレームシブーストを重ねて表面をカラメル状に焦がしキャラメリゼしたフランスの伝統菓子の事です。
フランスの菓子職人・シブースト氏が考案したことからその名が付けられたそうです。
シブーストに欠かせない「クレームシブースト」は、カスタードクリームにイタリアンメレンゲを混ぜ、ゼラチンで固めて作るクリームの事です。
カスタードクリームにイタリアンメレンゲを混ぜて作るケーキ……
想像してみてください…それだけでも美味しいのが分かりますよね✨️

林檎のシブーストは今年の春にお祝い事で作って以来2度目です。
その時に作ったシブーストがとても美味しかったので忘れられず……そうです。
単純にもう一度食べたかった!(笑)


そして僕の作業的な理由で土台とクレームシブースト部分を別々に段階を踏んで準備が出来る事。
更に冷凍保存が可能なケーキである事を踏まえてこちらにしました。
ちょっとずつ食べる事が出来るのが嬉しいんです。

春にシブーストを作った時はカリノに何か食べたいケーキはないかとリクエストを出して貰いました。
カリノの回答は『林檎のシブーストが食べたい』
そして僕は…

『え?どんなケーキ?』


そうなんです。
恥ずかしながら僕はシブーストを知らなかったんです。
どんなケーキなのか勿論見た事もなく、そんな美味しいケーキがあるという事すら知りませんでした。
カリノにどんなに素晴らしく美味しいケーキであるという事を説明して貰い、インターネットで写真を検索、そして色々な方々のレシピを参考にさせていただき自分が作る為のレシピを作りました。


まずは土台のパータ・ブリゼを作ります。
パータ・ブリゼとはサクサクッとした軽い食感が特徴のパイ生地の事です。
材料の無塩バター、薄力粉、卵黄、水、塩は全て事前に計量し冷蔵庫で冷やしておきます。
1cm角に切った無塩バターを振るった薄力粉の中に入れます。

バターを溶かさないようにまずはカードでバターを細かく刻んでいきます。

ある程度細かくなったら両手で薄力粉とバターを擦り合わせ更にバターを細かくしていきます。
この時、バターが溶けないよう手早く作業していきます。

段々と全体が黄色っぽくそぼろ状になっていきます。
この工程はサブラージュといい、フランス語で「sablage=砂のようにさらさらにする」という意味。
冷たく固いバターと小麦粉を混ぜて砂状になるように混ぜ合わせる工程から、こう呼ばれています。

ここへ卵黄と水と塩を混ぜ合わせたものを混ぜ、ヘラで切るように混ぜていきます。

この時は練りすぎないように注意!
まとまったらラップに包んで冷蔵庫で1、2時間冷やします。
僕は体温が高く手のひらが温かくなりやすいので次の作業がしやすいようにこの時は3時間以上は冷やしていました。一晩冷やしてもいいそうです。

冷蔵庫で休んでおいで


パート・ブリゼを冷やしてる間にクレームシブーストを作っていきます。
先にカスタードクリームを作り、すぐにイタリアンメレンゲを作っていきます。
本当はそのふたつが同時に出来上がるのが理想らしいのですが我が家のキッチンではそれは流石に厳しい。
ですので出来るだけ素早く作っていきます。


ここで実は問題が……それは
カスタードクリーム、イタリアンメレンゲ共に

写真が全然撮れていません。


どちらも作った事がある方はご存知だと思いますが、どちらも火加減を見て、クリームの具合も見て、混ぜてる感覚も見ながら手早く仕上げていくので一旦止めて写真を撮るという余裕が……
いや、単純に僕がまだまだ慣れていないので余裕がないだけかもしれませんが…

カスタードの写真、最初のこの1枚のみ……

少なすぎる!!


カスタードは牛乳、バニラエッセンス、卵黄、グラニュー糖、薄力粉、コーンスターチそして板ゼラチンを用意。

卵黄にグラニュー糖を入れホイッパーでグラニュー糖のザラザラ感がなくなりクリーム状になるまで混ぜていきます。
振るった薄力粉とコーンスターチを入れ粉気がなくなるまで混ぜ、沸騰する手前まど温めた牛乳を入れて更に混ぜます。
出来上がった液を濾しながら手鍋に入れ弱火にかけます。
段々と固まってきますが混ぜる手は止めずにそのまま温め続けます。
重みを感じるクリームからさらりとした艶のあるクリームになってきたら火を止め、氷水でふやかしておいた板ゼラチンとバニラエッセンスを入れて混ぜます。
ボールに移し、空気が入らないようにクリームに密着するようにピッタリラップをしておきます。


ここから先は時間との勝負です✨️
イタリアンメレンゲを急いで仕上げていきます。

奥の方にピッタリラップされたカスタードが……

手鍋に水とグラニュー糖を入れ118℃から120℃になるまで温めていきシロップを作ります。
それと同時にハンドミキサーで卵白をある程度まで泡立てていきます。
シロップが出来上がったら細い糸のようにゆっくりとハンドミキサーで泡立てている卵白の中に入れいきツノが立つまでしっかりとメレンゲを立てていきます。

ツヤツヤのイタリアンメレンゲ

出来上がったイタリアンメレンゲをひと掬いカスタードクリームの中に入れてホイッパーでしっかりと混ぜ合わせます。
この時はメレンゲの泡が潰れる事は気にせずしっかりと。
混ざったら残りのメレンゲを全て入れて、今度はヘラで掬い上げるように混ぜ合わていきます。

ツヤツヤのクレームシブースト

美味しそうですよね?
このクリームだけの状態でもめちゃくちゃ美味しそうです……いや美味しいんです……

バットの上にOPPシートをひき、ムースフィルムを巻いたセルクルの中にクリームを入れていきます。
ムースフィルムを巻いておくことで後でセルクルから外す時に手の温かみだけで楽に外す事が出来ます。
また、クリームを少し入れてから先にすみや壁面にクリームを塗りつけていくと側面に空気が入りづらくなり綺麗に仕上がります。

出来上がったら冷凍庫で冷やして固めます。


固めてる間に冷蔵庫で冷やしておいたパート・ブリゼを成形していきます。
生地に強力粉を打って2.5mmの厚みに伸ばしていきます。

伸ばし終えたらタルトリングに生地を敷きこみます。
余った生地を使ってすみに隙間がないように押し付けながら敷きこみ、終えたら30分間冷蔵庫で休ませます。
冷やすと生地が縮むのでこの時はタルトリングから生地な少しはみ出るくらいにしておきます。

また冷蔵庫で休んできてね


この間に林檎のソテーを作っていきます。
使う林檎は勿論、紅玉です✨️


林檎の皮と芯を取り、適度な大きさに切っておきます。
手鍋に無塩バターを入れ溶けてきたら林檎とグラニュー糖を入れ蓋をして15分程煮ていきます。
紅玉は酸味がしっかりある林檎なのでレモン汁は入れませんでしたが、紅玉以外の林檎を使用する場合はレモン汁を少し入れた方がいいかもしれません。
クレームシブーストが甘みのあるクリームなのでバランス的に林檎の酸味を感じるようにした方がより美味しいと思います。

いい感じになったらバットあけておきます。

林檎だけでも美味しそう……


そして林檎と一緒にパート・ブリゼの中に入れるプリン生地、アパレイユを作っていきます。

卵をほぐしてからグラニュー糖を入れグラニュー糖のザラザラ感がなくなるまで混ぜ合わせます。
そして生クリームを混ぜ入れ、合わせてから濾しておきます。


さあ、準備が出来ました✨️
ここからラストスパートですよ✨️
冷やしておいたパート・ブリゼを取り出しタルトリングからはみ出した部分を切り落としていきます。

鉄板の上にシルパン(グラスファイバーにシリコン加工されたオーブンマット)をひきパート・ブリゼの中にはオーブンシートとタルトストーンを敷きこみ180℃に余熱したオーブンで25分程焼いていきます。

25分後、一旦取り出しオーブンシートとタルトストーンを外したら溶き卵を表面に塗り追加で3分程焼きます。
溶き卵を塗るのはアパレイユが液体なのでパート・ブリゼに染み込むのを防ぐ為です。
焼き終えたら粗熱が取れるまでそのままにしておきます。

下焼きの完成✨

焼き上がったパート・ブリゼに林檎のソテーを並べます。

林檎が大好きなのでたっぷりと✨️

そしてそこにプリン生地のアパレイユを流していきます。

180℃に余熱したオーブンで30分から35分焼きます。

美味しそうな焼き目がついたら焼き上がり。
粗熱が取れるまでそのままにしておきます。


いよいよ完成間近です✨️

凍らせておいたクレームシブーストをセルクルから外し、ムースフィルムも外してから粗熱が取れたパート・ブリゼの上に乗せます。
この時、クレームシブーストは固まっていますが完全に凍ってはいませんので注意が必要です。

丁寧に✨️丁寧に✨️

心の中で唱えながら上に乗せてください。


載せたら最後の仕上げ、キャラメリゼです。
粉糖とグラニュー糖を交互にかけてからバーナーで熱していきます。

粉糖とグラニュー糖で雪みたいですね

1度で仕上げようとせず、2、3回繰り返した方がやりやすいと思います。
バーナーで溶かしてから1回目が冷める前に粉糖とグラニュー糖を重ねてかけてからまたバーナーで熱した方が綺麗にキャラメリゼ出来る…気がしました(笑)

バーナーで熱した後はクレームシブーストの部分が柔らかくなっているので食べるまで冷蔵庫で冷やしておきます。
我が家ではここで冷蔵庫ではなく冷凍庫で冷やしておきました。


さあ!出来上がりましたよ✨️
食べましょう✨️

美味しそうでしょう?
いや、本当に美味しいんです✨️
僕らにとっては最強のケーキです✨️

キャラメリゼされカラメルの程よい苦味。
カスタードクリームとイタリアンメレンゲで作られたクレームシブーストは甘くふわふわっとした軽いクリーム。
そして甘くも酸味のある林檎とサクサクっとしたパート・ブリゼ。

好きな要素しかない!!


我が家ではキャラメリゼした後、冷凍庫に入れておくと書きましたが
冷蔵庫で保存しておくとクレームシブーストの部分が柔らかくふわふわで勿論とても美味しいです。
寧ろ、それが一般的なシブーストの状態だと思いますが、冷凍庫に入れておく事でクリーム部分が半分凍っているのでまるでアイスみたいでそれもまた美味しいんです。
そしてお茶をしながら食べてる間に室温でクリームが少しずつ柔らかくなってふわふわになっていくんです。
時間毎に違う食感を味わえるケーキだと思っています。


ケーキを作っていると緊張する場面がいくつかありますよね?
その代表格のひとつはコレだと思うのです。それは…
ケーキカットする瞬間!!

これは緊張しますよね……
シブーストの場合も例外ではありません……
しかもシブーストは表面をキャラメリゼしているので失敗するとキャラメリゼ部分がバリバリっと割れます。

緊張感半端ない。



自分が今回試した方法を記しておこうと思います。
ですが、これが正しいやり方なのかは分かりませんのでご了承ください(笑)

綺麗にカットする為に包丁の刃を熱します。
結構、熱します。刃がダメになってしまう可能性があるので注意が必要です。
不要な包丁があればそちらを使用した方がいいかもしれません。
充分に熱したらキャラメリゼした表面に刃を軽く押し当てます。
この時、無理に切ろうとしたり強く押し当てすぎるとキャラメリゼされた他の部分が割れてしまいます。
刃が触れた部分が熱されてキャラメリゼされた部分を溶かして切ってから1度、包丁を抜き洗います。
綺麗にした包丁をもう一度軽く熱してから、先程刃を入れた所に刃を入れケーキ本体を切っていきます。

綺麗に出来た✨️

前回の春に作った時はケーキカットの時にキャラメリゼ部分が割れてしまったのですが今回は無事に綺麗に切れたのでほっとしました(笑)


シブーストはクレームシブースト、林檎のソテー、パート・ブリゼとひとつのケーキを作るのに作業工程が少し多めかもしれませんがとても美味しいケーキです。
僕はこんな美味しいケーキを知らずに生きてきてしまった事がとても悔しく思えました(笑)
ですので少し大変かもしれませんが、是非皆さんにも作って味わって欲しいな、なんて思います。


『12月はいいよね?!』とふたりで合言葉のように言い合い美味しいものを食べてきました。
この合言葉はこちらのnoteから↓

今月は特別に美味しいものを食べたりお菓子も久しぶりにいっぱい作れて嬉しかったです。
この日々が終わってしまうと思うと本当にとても残念です…
でも、また来年も身体を気にしつつ運動もして食事にも気をつけながら、好きなものを食べていい特別な日にふたりで『今回は何食べる?』と話し合いながら美味しいもの、お菓子を作る日々を楽しみながら過ごしたいと思います。今から楽しみです✨️

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