あつあつのゆでたまごはおいしい
今日は、ショートステイAの面談の予約の日です。
知的障害のある長女ほかろんは、とても緊張が強い人なので、面談の予約の話は、前の日とかには言えません。
緊張しすぎてパニックおこしてしまうかもしれませんから。
なので、今日の朝、連絡帳を書くときに伝えました。
「きょう面談があるので、1時半に迎えに行きます。」
「どこ?」
「Aです。外周清掃で行く市民球場の向かいです。」
「しらないところ。」
「そうね、始めていきます。すぐ終わるから心配ないです。」
という会話をしたのですが、実は私もものすごーく緊張していたのです。
ショートステイAから電話が来て、今日の予約をした時から、ずーっと緊張していました。
どうやって、ほかろんに伝えようか。
当日ほかろんは、面談に行ってくれるだろうか。
ショートステイAを利用するにあたって、申し込み書類を提出するまでにも、主治医意見書を書いてもらったり、さまざまな経過を通ってきました。
書類の提出の次は面談。
面談をパスしたら、やっと契約の運びとなります。
沢山の段階を踏んで粛々と手続きを進めていくしかありません。
なので、この面談が大事なわけですが、ほかろんさんは自分が納得したことしかしないのです。
だから、私もどきどきしながら、今日の面談の話をしたのです。
「ヤダー。」と言わず、「ふうん。」と言ったので、まあ、OK.
私の緊張少しほぐれました。
すると、朝ご飯の時テーブルを見回して、
「ゆでたまごがない。」と言うのです。
「ええ、聞いてないよー。今からゆで卵作ると10分はかかるよー。先にパンとサラダ食べててね。」
と言って、ゆでたまごを作り始め、朝食後の薬も用意。
やっと出来上がったゆでたまご。
「おいひい。」あつあつのゆでたまごを食べるほかろん。
この世の幸せを全部感じているような満面の笑み。
「ああ、おいしい。」
そうなんですね。
熱々のゆでたまごは最高においしいのです。
こんな笑顔見せてくれてありがとう。
昔読んだ「本の探偵、赤木かん子さん」の本にもありましたね。
あたたかいゆでたまごはおいしい。
「本の探偵」は、うろ覚えの本の題名を教えてくれるという、面白い本でした。
私は自称「映画の探偵」というのをこじんまりとやっていて、「ほらこの写真の映画、なんていう題名だったっけ。」なんて言うのに答えてました。
無事に支度を終えて、バス停まで送る道
「きんちょうするとトイレちかくなるんだよね。」とか
「おかあさんがむかえにくるとはずかしいんだよね。」とか、
ぽつぽつと話しだすほかろん。
話してくれてありがとう。
緊張すること、恥ずかしいこと、たくさん話してね。
心の中にためておかないで、なんでも話してね。
さあ、面談はどうなりますか。