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こだわりはこだわりで制する

どうしても自分の気に入ったことしか話せないASDのお子さんがいます。屈託のない笑顔で可愛らしいのですが、自分の想定外の話になると急に怒り出します。

これまでも診察室で何度かパニックになりました。こちらも会話の歩調を合わせるように最大限頑張っているのですが、どうしてもうまくいかない時があります。

ところが、ずっと電車の話、自分の健康の話(強迫的な死の概念)を繰り返してきたのですが、ある日突然ポケモンに興味が変わりました!

びっくりです。携帯でPokemon GOに熱中しており、その話題で盛り上がりました。私もPokemonGoはやりこんでいますので(LV43)、十分に対応可能な範囲でした。これまで他の話題に話を逸らすのが難しかった子ですが、自分からこだわりをシフトした時は本当にスムーズです。今まではゲームの話をしても癇癪起こしていたのに、今は笑顔ですし、電車や健康の話も「もういい」といいって遮ります

こだわりを制するのはこだわりだけですね。ASDのこだわりはゼロにはならない。常にあるものです。保存の法則がそこにあるように、こだわりゼロを目指さず、より好ましいこだわりに変化させていくことが僕らの目標かもしれませんね。

以下のニュースを見て、ふと思い出しました。いつまでの少年の心を持ちながら、大人として社会に役立つ発見をする。私の理想系の一つのような記事です。私も頑張ります。