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医療現場は肉体労働でもあり感情労働である

COVID-19の感染拡大とともに医療現場の現状が日々報道されています。ただ、労働現場の身体的負担、心理的負担が注目されていますが、その業務内容が感情労働であることはあまり注目されていません。

感情労働とはなんでしょうか。まずは、上記のWikipediaを一読ください。

例えば、ある日に辛い出来事があった場合でも、翌日は仕事がある。その時には笑顔で患者さんに接しないといけません。つまり、自分の感情は「悲しい」はずなのに、病気に苦しむ患者さんには「辛いですね」、「大丈夫ですよ」と笑顔で語らないといけません。新型コロナウイルス感染症が怖いと思っている患者さんをみている医療者の中に、自分も怖いと思っている人もいるでしょう。それでも、大丈夫と言わなくてはならない使命感に駆られている人たちもいるのではないでしょうか。

この自分自身の感情がある意味で商売道具となるわけですね。人によって、時と場合によって、これが大きなストレスになっていくわけです。自分が先に辛いと言い出せない環境の中で、その辛さを抱えながら、目の前の患者さんの気持ちに寄り添って、不安を下げていく必要があるでしょう。自分の感情と患者さんの前で表す感情が分裂する時があり、弱音を言えないような環境にならないように医療従事者の仕事環境を整えていく必要があるでしょう。

こういった観点からも医療従事者の仕事を理解してもらえればと思っています。