春夏秋冬代行者 夏の舞 下 (電撃文庫) 著 暁佳奈
【当たり前の日常を守る者達に祝福という名の花束を】
暗狼事件を解決すべく、竜宮に集う夏の代行者と黄昏の射手。老獪亀と一匹兎角、伏竜童子に巫覡の一族達との権謀術数を乗り切る物語。
季節の代行者と遜色のない働きをする巫の射手。
朝と夜を司る彼らはその務めに身を捧げる。
強くなったのも、己の為じゃない。
愛しの人に全てを捧げる献身。
これ以上、己の大切な物を傷付けぬ為に。
そんな事情は露知らず。
現人神に価値がなくなればすぐに挿げ替えを行う里の大人達。
春夏秋冬、朝と夜。
季節を正常に巡らす為に。
己の本当に愛を誓った相手と結ばれる為なら、どんな非情な現実も受け入れよう。
変える為に足掻いた末にようやく辿り着いた唯一無二のハッピーエンド。
運命は過酷な使命を瑠璃達に強いてくるが、自分の手で、未来を切り拓こうと足掻く者に、光を差してくれる。
真っ暗な行き先だった未来に運命の再会が、本当の恋を教えてくれた。
戦う為に恋をするのでは無い。
恋をする為に戦うのだ。
世界を円滑に回す事。
季節を滞りなく、巡らす事。