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映画感想文【カジノ】

1995年製作
監督:マーティン・スコセッシ
出演:ロバート・デ・ニーロ、シャロン・ストーン、ジョー・ペシ

<あらすじ>
凄腕の予想屋サムはマフィアのボスたちに才能を見込まれ、ラスベガスのカジノ「タンジール」のマネージャーを任される。見事な経営手腕でカジノを大繁盛させたサムは、美しいハスラーのジンジャーを見初めて結婚し、豪奢で満ち足りた人生を手に入れたかに見えた。しかし、幼なじみの相棒ニッキーがラスベガスへ移り住んできたことで事態は一変。血の気が多いニッキーは暴挙を繰り返し、彼らは警察やFBIから目をつけられてしまう。

映画.com


午前十時の映画祭にて鑑賞。
引用のあらすじがすべてを物語っている、と言えば乱暴だとは思うものの。

成功と破滅の綱渡り。欲望としがらみを両手いっぱいに抱えて、細い細い綱の上を如何に上手く渡っていくか。
ほんの僅かでも踏み外せば奈落の底である。
時に金を使い、暴力を使い、そして最後は破滅のドミノ。

誰も幸せにならない悪の映画、となれば先日観た『スカーフェイス』と同じであるが、だいぶ趣が違う。単に時の経過と撮影技術か、主演のロバート・デ・ニーロの魅力なのか、やはりマーティン・スコセッシの撮り方か。
頭の回るワルたちは、頭が回るが故の破滅へ。
衝動のまま向かった先には、相応の破滅が。
どの道みんな破滅することは分かっているのだが、それぞれの堕ち方が観るものをハラハラさせて、正直しんどい。だからこそのスコセッシなのか。

『ディパーテッド』もメチャクチャ辛かったのを思い出す。
『キラー・オブ・ザ・フラワームーン』も多分絶対しんどいよな。やめとこうかな……。
これが実話を元にした物語というから、より酷い(称賛)。

余談だがジョー・ペシは自分の中ではずっと『ホーム・アローン』のコソドロだったのだが。
なかなかに腕の良い俳優なのだな、見方が75度くらい変わった。


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