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【読書日記】ぶっ通しで読んじゃいました。

家に置かれてあった夢枕獏著「神々の山嶺」上下巻を手に取り、ぶっ通しで読破した。上下巻合わせて1000ページ超。壮大なスケールとボリュームのある物語にどっぷりハマってしまう。山に登ったことがある人もそうではない人もみんな楽しめる。

主人公の深町誠がネパールの首都・カトマンドゥで古いカメラを手に入れたことをきっかけに、羽生丈二という男と出会うところから物語が始まる。

しばらくぶりの小説でしかも「山岳小説」。挑戦するのが初めての分野で、「最後まで読めるか?」という疑問点が浮かんだ。しかし、山を登はんする描写やヒマラヤの山々、自然の描写を見事に言葉へと昇華させる作者の力強い筆力に圧倒される。

深町誠や羽生丈二をはじめ、8000メートルを超えるエヴェレストに魅せられて、その頂を目指そうとする人々の生きざまがすごかった。

そこはもう「山登りサイコー!」ではなく、「なぜ山に登るのか?」という自問自答の世界。答えを求めて、もがき、苦しみ、悩む。あらゆる感情が入り混じった「登っている者にしかわからない世界」。死と隣り合わせの極限の環境の中で、人は何を思い、考えるのか。そこまで考えることができる作者の想像力が半端ない。

これ以上書くと、ネタバレに触れてしまうかもしれないので、ここでとどめておくが、答えをつかむことができたかどうかは、自分の目で、1000超のページを読んで確かめてほしい。一度ハマってしまうと、1000ページなんてあっという間だから。

ところで、この作品何らかの形でメディアミックスされているのかなと思って、ネットで調べてみたところ、すでに映画化されていた。

そして、コミカライズもされていた。

知らなかったし、初めて知ったぞ。配信とかされていたら、観てみようかなと思ってる。

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