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チガサキ⊿ライフ073 : マラソン (三浦国際市民)

1. 雨

 マラソン大会の朝は、6時起床で始まった。子供たちを起こし、台所に有った味噌汁を温めて食べさせた。子供たちに支度をさせ、今日はやっぱり行かないと最後まで往生際の悪い妻を叩き起こし、何とか家を出発したのは朝6時45分だった。家を出た時は曇り空だったが、三浦海岸駅は思ったより遠く、風景だけでなく天候まで変わってしまった。本格的な雨が降りだし、傘を持たない妻が、このまま折り返し帰るとぐずり出した。三浦海岸駅の改札前で説得交渉の末、しぶしぶスタート地点の近くにマクドナルドで待つ事で折り合いを着けた。

2. 快走

 スタート地点では、予想タイム毎に並ぶ位置が分類されており、“60~70分”が最後尾でその後ろは“伴走者を伴う方”であった。自己記録90分の枠が無く、70分の場所で待った。急に列が動き出し、慌てて家族に別れを告げていざ出陣。しかし、まだ正式なスタートの10分前であり、寒い雨の中さらに待たされた。漸くスタートしてからは、膝に負担をかけないように注意しながら走った。集団で走ると規則正しいペースが保て、4kmまではスムーズに走れた。そこから坂道がきつくなり、初めて歩いた。漸く折返し地点を回り、下り坂となったが、走りの押さえが効かず逆にしんどい。下り後の緩やかな登りで、2回目の歩きに屈する。その辺りから、周りに抜かされ始めるが、雨にも負けないダイソーの100円腕時計の経過タイムは良く、完走圏内であったのでそのペースを保つ事に専念する。2回目の給水地点らしきテントが有り、喜んで近づくとチロルチョコレートを1個手渡される。「何でチョコやねん。走りながら食べられへんし、そんなに早くエネルギー吸収できるか。」とツッコミが頭の中に浮かぶが、余力では苦笑いするのが精一杯。それでも貰ったものは残さず食べる習性から口に入れると、噛んで砕けたチョコが喉に入り、ゴホゴホ咳き込んで立ち止まった。しかし、各種障害を越え、制限時間5分前のアナウンスの中、見事に完走達成した。

3. 記録

 完走証明書を入手して、家族の待つマクドナルドに向かうが、雨の中で妻は終始ご機嫌斜めであった。店内は30分の時間制限があり、外に追い出されたらしい。カメラをまっすぐ構える気も無く記念写真を撮って、そのまま帰宅した。ほろ苦い公式記録は、公式記録65分10秒、順位3087人中1887位の成績であった。

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マクドナルド前


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