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チガサキ⊿ライフ040 : 海 (サイクリング)

1. 遠出

 家の前では乗り回している自転車であるが、近所は狭い道が多くて危ないので遠出はしていなかった。最長でも海岸までの旅であり、走行距離は1.2Kmであった。歯医者の予約のある妻を置いて、子供と3人で少し離れた公園に自転車で行く事にした。チャイルドシート付きの妻の自転車を借りて子供を2人とも乗せて行く心算であったが、娘の強い要望で娘は一人で自転車に乗って行く事にした。

2. 公園

 娘が幼稚園の遠足で一度歩いて行った公園であり、行き方を覚えていると自信満々だった。途中までは意気揚々として、休憩のコンビニまで指定して先導していた娘だが、道半ばで怪しくなってきた。「あれっ。あれっ。」と言ってきょろきょろしていたが、分からなくなったとは決して言わない。どうするのかと黙って見ていると、しまいには「お父さん、どっちなんだよ!」と責任転換してきた。こらこら、と言いながら、途中で目を付けておいた地図の掲示板を見て、目的地に辿り着いた。

3. ガスト

 正午が近づき、午後から雨の天気予報通り、雲行きも怪しくなってきた。そろそろ帰ろうと、2人をトイレに連れて行った後、帰ることとした。子供たちと相談して海岸線の道で帰る事とした。いざ出陣した時にはぽつぽつ降り出していた雨も、家に向けて曲がる地点では、まだ本降りまでに時間がある空模様であった。時間はすでに12時を回っており、娘と昼食をどうするか聞くと、ガストに行きたいと言い出した。海岸沿いにある公園巡りの後に子供と3人で良く行くガストであった。距離が結構ある事を説明したが、娘は走りきる事に揺らぎ無い自信を持っていた。背中に見える江ノ島を見て、「江ノ島、近っ!」と爆笑して言っている彼女には、もはや遠いと言う理由では説得できない。何度か止まって休憩はしたものの、ガストまでしっかりとしたペダルの漕ぎっぷりで、ちゃんと到着して昼食を取った。帰りには、更に通過点である公園でも遊んだ。流石に最後は疲れたと弱音を少し吐いていたが、自転車で完走した。夜にGoogle Mapで走行距離を測定すると、なんと10Kmにもなっていた。どうりで付き合って走った、大人の私のお尻が痛くなった訳である。体の痛みとは無縁の娘は、走行距離記録の大幅更新に、すっかり日焼けした顔で満足な笑顔を浮かべていた。

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