ビジネス出張記037 : アブダビ (オイルマネー)
1. アブダビ
数十年前には砂漠だった土地が、オイルマネーの恩恵を受けて現在の近代都市(タイトル写真)に成り上がった。石油価格の高騰で更に勢いづくアブダビにおいて、イギリス人営業と彼から聞いた話を以下に示す。
2. マネーマシン
イギリス人営業の知り合いである会計士が、アブダビ王室関係の仕事をしたらしい。恐るべきオイルマネーは、マネーマシンを持っているのと同じであるとの表現をしていたが、まさにその通りであり、金に糸目を付けない無駄使いも出来る訳である。ちなみに、エミレーツやアブダビの航空会社はオイル代がただだそうで、その分他の経費にあてがう事ができ、この高級感のあるサービスを提供している。昼食は工場地帯から車で10分ほど走った、ゴルフホールのレストランで取った。一日250万円ほど掛けて水をまき、見渡す限りに続く綺麗なグリーンを作っていた。海水を淡水化した水を使っているため、葉の色は鮮やかな緑色でなく黄緑色に近いが、それでももともとは単なる砂漠であった事を考えるとすごい話である。「金さえあれば、すべてをFantasticに出来る。妻も同じだがね。」と、イギリス人の率直な言葉を言っていた。
3. リタイヤ
このイギリス人営業は時間にきっちりしており、調子良く舌の回る人だった。話を聞くと、アブダビ在住11年で、3年後にはリタイアして奥さんとイタリアで隠居生活の予定だそうだ。イギリスの習慣を捨てて最近はビールをやめ、もっぱらワインを飲んでいるらしく、「すでにイタリアに移動する準備万端ですねえ。」と振ると満面の笑顔で、更に饒舌になっていた。中東でオイルビジネスの一端を支えた男の、心からの笑顔であった。
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