【動画とレシピ】6月:心の起伏を優しく鎮めるレシピの作り方〜生活編

初夏で一度上がった気温が、いったん下がって少し肌寒くなる梅雨。冷たい雨に打たれるとわけもなくさみしい気持ちになったり、心がざわざわして「どうした、わたし?!」と思うことはないでしょうか。
アーユルヴェーダではこの「わけもなくさみしい」感情が生まれる原因の一つに、大気中のエネルギーの変化を挙げています。

「わけもなくさみしい」感情の正体は不安定な風のエネルギー

アーユルヴェーダでは、生命のあるもの全てに存在するとされているエネルギー「ドーシャ」。vata(ヴァータ/風)pitta(ピッタ/火)kapha(カファ/水)の3つのエネルギーのバランスで、人間の体質が決まります。
ドーシャは環境にも存在するので、実際に大気中に雨が降ると水を象徴とするkaphaが、風が吹いたり気温が下がったりすると風や冷性が特徴のvataが、灼熱の太陽が地面から水分を奪えばpittaが上昇します。
すると、人間の体内のドーシャのバランスにも影響するんですね。

こうしたことから、季節によってどんなドーシャが増え、それによって人間の体内にどんな変化が現れるか、不調が現れやすくなるかをアーユルヴェーダでは「リトゥチャルヤ(季節の過ごし方)」というコンセプトで伝えています。
梅雨は雨がよく降り湿気も増えるので、kaphaが上昇するのは明らかですね。ですが、実は見逃してはいけないのがvata。
vataは雨天で、冷たい風が吹くと増えますが、もう一つ、「変化が激しい」ことが特徴のエネルギーなので、気温が上がったり下がったり、雨が降ったり晴れ間が出たりと変化の激しい梅雨の時期に大気中に増えます。

アーユルヴェーダのドーシャ理論については、その特徴を覚えておくと、自身の不調と結びつけやすくなります。vataの場合はずばり
・変化すること
・移動すること
・冷えること
・乾燥すること
・聴覚の使いすぎ

などなど。
【変化・移動・冷やす・乾燥する・聴覚という座位】はvataが私たちの体内で担っている役割や特徴を指しています。これが過度になるとドーシャが増加し、かえって悪影響を与える。というのがアーユルヴェーダが説いていることなのです。
そして、vataの悪化による不調は、
・あらゆる痛み
・便秘
・不眠
などボディに現れるものに加えて、
・感情の起伏が激しくなる
というのがポイント
です。

というわけで、何が起きたわけでもないのに「心がざわざわする」「急に不安になった」ということがあれば、vataの乱れを疑ってみるといいですね。

「病は気から」一年を通して行いたいvataケア

vataの乱れは、
・変化すること
・移動すること
・冷えること
・乾燥すること
・聴覚の使いすぎ
から起こるとお伝えしましたが、ちょっと待って。それなら梅雨に限らず年がら年中乱れるんじゃない?と思ったあなた、勘がいいですね。vata体質ですか?

そのとおりで、vataはアーユルヴェーダのリトゥチャルヤでも頻繁に登場し、一年を通して注意が必要なドーシャとされています。特に島国で、四季の変化が明確な日本は、vataが優勢になりやすい国。
比較的乾燥した肌を持ち、どちらかというと冷え性で、ちょこちょこよく動き、新しいものが大好きな日本人の傾向は、vataが優勢な土地の影響なのでは!と思います。

vataが優勢であることや、vataが増えやすい土地に住んでいることで、変化に対して柔軟であること、鮮やかな四季を楽しむことができることなど、メリットもたくさんあります。
ですが、その分デメリットもある。それが病気になりやすいこと。中医学でも病気の素は「風邪(ふうじゃ)」と呼んで、すきま風をほったらかしにしておくと風邪をひきやすいといっているように、アーユルヴェーダでも「世界の病気の8割はvataが原因で起こる」としているのです。

そんなvataには、どんな生活法が向いているのでしょうか?早速レシピをチェックしていきましょう。

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テキストでのお話と、料理のレモンストデーションの動画(*動画は2020年4月以降)の両方があって、見ながら実際に食事を作って楽しめるところがポイント。

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