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【歌詞没案】ゴミ捨て場

どこをとっても平凡かそれ以下の僕に
朝焼けはナイフを突き立てる
無駄に重い体を
引き摺って鞭打って動かした
床に散らばった
袋麺や割り箸の亡骸を袋の中埋葬
思案した己の不摂生や堕落 

人に会わないうちに
罪の塊を捨ててしまおう
バ先の後輩から言われた
まだこんなもの食べて生きてんすか
あーもう軽蔑の目が超痛え

整然と分けられているガラクタの中
雑然とした価値観を投げ入れた
似たようなガラクタを見て安心した
そう感じたのは僕がガラクタだからだ

君はとても生真面目でちゃんとしてるようだ
スーツを着こなしてる君は僕の対義語みたいだ
無駄に肥えた欲とナルシズムと嫉妬と劣等感
だから君の価値観が詰まった大袋
あまりにも僕と同じだから
腹の中に燃える劣情

吐き捨てた恨み言
音楽家なら歌にして見せろよ
実家の犬にも吠えられたんだ
立ち去れここはお前の居場所ではない
あーもう存在価値がまじでねえ

ごみ捨て場で寝ているホームレスを
どうしても他人事とは思えない
将来像、居酒屋の看板、親の表情
どれも真っ暗だ
あれは僕の未来だ

街が動き出す前に
ゴミとともに焼き尽くしてくれないか
人は可燃物、朝も可燃物
この身も心も全部可燃性
君にあげた歌も滲んだ楽譜も
灰にしてしまえ朝焼け

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