冷めない茶碗(パラレルワールド)
僕は、彼女と一緒に街をぶらついた。
何故だろう?
吸い寄せられるように、悪魔にでも魅入られたかのように、僕は彼女と一緒に、おかしな雑貨店へと入っていった。
いかにも商売上手な店主が揉み手でやって来た。
「お客様、今日はどのような物をお探しで?」
「特には別に。あ、彼女との仲がずっと冷めないグッズとかあれば」
我ながら、おかしなリクエストをしてしまったが、店主はしばらく考えた後でこう、応えた。
「お客様が気に入るかどうか分かりませんが、お茶が冷めない茶碗ならございます。茶碗がパ