美容院に行く前と坊主の悩み
私は完全テレワークということもあって、あまり美容院に行かない。
最後に行ったのは 2 月である。
ここ 10 年くらい担当していただいている美容師さんが、今年自分のお店を持ったのだが、かなり人気店になってしまってなかなか予約が取れないのも理由のひとつだ。
オープン当初から 1 ヶ月待ちだったが、最近では 1.5 ヶ月先でないと予約が難しい。
したがってますます美容院に行く足が遠のいていた。
しかし、髪の毛の量が (長くなって) 増えてきたため、ドライヤーが乾きにくい。
そこで重い腰を上げて 12 月の中旬になんとか予約をねじ込んだ。
実に 10 ヶ月ぶりである。
さて、ここでいつも問題が浮上する。
「一体どうしてもらおうか?」 と。
コースはもう申し込んであるので、
カット
カラー
ヘッドスパ
を施術していただくことは決まっている。
しかし思うのだ。
果たして、「支払った分だけプラスになっているのか?」 と。
これは美容師さんのスキルの問題ではない。
私はいつも 「髪を 10 ~ 15cm くらいカットして、髪の毛の量も少なくして、傷みにくいカラー剤で主に白髪染め」 をお願いしている。
遺伝だと思うが 25 歳くらいのときからチョイチョイ白髪があるので、それを隠すのがメインの落ち着いたカラーになってしまう。
金髪とかピンクとか、最近の髪色はキレイにできる (それでいて傷まない) ようになっているが、元々そういうのが似合う顔立ちもしていないし、年齢的にもちょっと無理だろう。
そうすると、13,000 円くらい払って 「果たして 13,000 円分くらいキレイになっているのだろうか?」 と考え込んでしまうのである。
これは単純に私が 「こうなりたい!」 というのが定まっていないのが原因だ。
パートナーは髪型含め、自分の容姿にかなりこだわりがあって (ファッション系の仕事なので職業柄というのもある)、地元の神戸に行きつけの美容院があり、帰省する度にそこで施術してもらう。
関東に出てきてから 15 年以上経つはずだが、おそらくそこの美容院以外で施術してもらったことは 1 度もないだろう。
長年かけて色々と細かく指定して、理想の髪型ができあがったようなのである。
施術代 (カット・パーマ) は 15,000 円程度だそうだ。
なお、白髪はそのままにして染めていない。
それに対して私は一体なんだろうか。
金額こそ近い価格を支払っているが、「調髪」 と 「白髪染め」 しかしておらず、「マイナスのものをゼロに戻す」 だけのことにそんなにお金をかける価値があるのだろうか。
もちろん、カラー代・カット代にはすべて含まれているため、「金髪にしてください」 と言っても 「キノコカットで」 と言ってもそのままの価格でやっていただけるだろう。
メッシュなどの提案もしていただくが、多分似合わない & 「パーマかけるつもりならやめた方がいい」 とアドバイスされ、「じゃあやめます」 と言うものの、断った上でパーマをかけてもらったことは 1 度もない。
そもそもくせっ毛なので、パーマをかけても多分効果がほとんど感じられないだろう (過去にはかけたこともある)。
ぐるぐるのキツめパーマなら感じられるだろうが、多分それは似合わない。
くせっ毛なので直毛に憧れていたが、多分直毛にしても似合わない。
ショートカットにしたら顔の丸い印象が強くなるので似合わない。
こんな感じで 「似合わない」 「似合わない」 言っているため、本当にどうしたらいいのか分らない。
美容院の予約日が迫るにしたがって、焦って 「ヘアカタログ」 的なものを見てみるが、あれには落とし穴があるのだ。
(私だけかもしれないが) カタログを見て、「あっ、この人かわいい!」 とか 「ステキ!」 と思った人をカット スタイルの見本として選んでしまいがちなのだ。
つまり、その髪型が好きなのか、自分に似合うかどうかではなく、多分そのモデルの人の顔、および髪型が自分にとって 「ステキ!」 と思ってそれを選んでしまっている気がするのだ。
また、「アラサー、アラフォーに似合う髪型」 で検索してみても、「いや、どう見てもモデルの人 20 代だよね?」 って思う写真が多々ある。
↓ 例
まったく参考にならないではないか。
そもそも顔の造形が美しいからヘアカタログに載っているわけだし、若かったら 「え!?」 と思うような髪型でも 「そういうのもアリかな」 みたいな感じに思えるではないか。
それが 「若い」 ということの強みなのだ。
ファッションの一環として捉えてもらえる。
しかし私はそうはいかない。
そしてそれ (アラサー・アラフォーで調べても、モデルが 20 代のものが多くて参考にならない) を店頭で美容師さんに伝えたところ、「本当にモデルがアラサー・アラフォー」 の人のカタログを持ってきてくれた。
これで解決!
と思ったが、まさかのますます迷宮入りになった。
なぜなら、さっきも述べたように 「そもそも顔の造形が美しいからヘアカタログに載っている」 のである。
30 代、特に 40 代でもそんなカタログに載れるような人は、とんでもなく元が美人なのである。
若かったらある程度ごまかされる (失礼 m(_ _)m) 部分も、40 代になったらそうはいかない。
間違いなく近所で 「美魔女」 と噂されているだろうと思われる人達ばかりが掲載されていて、
いや、まず顔が違う……
と思って結局イメージが湧かなかった。
それならと、ヘアカタログではなくて本当に何気ないアラサー・アラフォーの一般人の方を検索してみて、よい髪型とか自分に似ていそうな人のものを探してみたらいいのではないか。
そう思って探してみた。そうするとなるほど 「リアルな 30 ~ 40 代」 は出てくる。
しかし考えてみて欲しい。
たとえば一般人しかいない一般的な会社でも、「憧れる 30 ~ 40 代の女性」 ってみんな綺麗ではないだろうか。
名前は存じ上げないが、めちゃくちゃ美人でセクシーな人、江角マキコみたいなストイックさがあるけれど、モデルみたいにスラッとしていて美しい人。
ちょこまかテキパキと動いて、かわいらしいのに凛としていて女優さんみたいに華やかな人。
つまり、「その人自体が素敵な人」 である可能性が非常に高い。
そしてその方たちは漏れなく 「自分に合った服装・髪型」 をしている。
「憧れる箇所が容姿ではない人」 の場合、いくらその方の人間性が素晴しくても素敵でも、多分その方の髪型をマネしようとは思わないはずだ。
マネしたいところはそこではない。
したがって 「一般的な人から『 なりたい髪型』を探す」 というのも頓挫する。
要は 「自分に似合う髪型」 をするのがベストなのだろう。
しかしそれが分らないし、私の場合はもしかしたら白髪染めとテキトーに髪を切っておくだけなのがベストなのだろうか!?
「似合わせカット」 なんていうのも最近は目にするようになったが、美容師さんにおまかせにした方がいいのだろうか?
実は、今の美容師さんはそこまで 「好みのテイスト」 が似ているわけではない。
というか、ハッキリ言うと似ていない。
彼女は出身が奄美大島なので、(それを知らなくても) 全体的にサーファーっぽいというかなんとなく南国感漂う方である。
私は多分、そういうのは似合わないだろう……。
船橋に住んでいたときは自分よりちょっと歳上のお姉さんにお願いしていて、その人のセンスがドンピシャだった。
「そう、それにしたかったんです!」
という感じで、毎回毎回とても気に入っていたし、ご本人も永作博美みたいでめっちゃかわいかったのでずっとお願いしていた。
が、私が引っ越してしまったし、今どこで彼女が勤務しているのか知る由もない。
また、今の美容師さんも 「自分からは出てこない提案をしてくれるかも」 とも思うし (その割にメッシュ断ったりしているが (><))、何より接客というかサービスが凄くいいのだ。
技術はもちろんのこと、彼女の距離感というか、コミュ力というか。
余計なことはベラベラしゃべらないけれど、気配りは細部まで行き届いていて、顧客管理は徹底している。
訊けば丁寧かつ論理的に答えてくれるし、どうしたいか、どうなるのかなども詳しく教えてくれ、納得の上で施術してくださる。
だからすぐに人気が出てしまったのだろう。
私のようなリピーターも多いようだった。
というわけでウダウダ書いた割にやっぱりいい方法も髪型も見付からないんだけれども、よい方法があったら教えてください m(_ _)m
ここは冒険して 「おまかせで!」 って言ってみようかな。
なんせ (めんどくさくて) 坊主も検討しているくらいだから、どんなに似合わなかったとしてもそれよりは 100 倍マシだろう。
坊主は似合うとは思っていない。私は頭の形が絶対にキレイではない自信がある。
だからこそ、坊主にしてどれだけ絶壁なのか見てみたいという気持ちと、ドライヤーで乾かす作業がとても嫌いなので、タオルで拭くだけで終ったらいいなぁと思っているのだ。
シャンプーもどれだけラクか知れない。
トリートメントも不要だろう。
しかし調べるうちに 「坊主をキープするのが大変」 とか 「ツルツルにする場合は頭皮にカミソリを当てる必要がある」 ことなども判明してきた。
また、坊主慣れしている床屋さんでさえ、私が 「坊主にしてください」 と言ったら引くだろうし (そもそも私は一見の客である)、かといって行きつけの美容院で 「お願いします!」 と言ったら、美容師さんは 「マジですか!v(^^)」 と言いながら多分半笑いでやってくれると思うが、その場に来ているほかのお客さんをざわつかせると思う。
それは不本意なのだ。間違っても目立ちたいわけではないし、むしろその逆なのだ。
坊主でウロウロするわけではなく、外ではウィッグは付けるつもりなのだ。だから 「ファッション的に」 坊主にするわけではないのだ。
美容院で坊主にしても合わせ鏡で後ろ頭を映して 「どうですか?」 ってやってくれるのかな。やってくれるんだろうな。
多分自分の頭の形の悪さを目の当たりにして、秒で後悔し始めると思うがそれを表に出さずにサッとニット帽をかぶって外に出るのだろうか。
いきなり帽子をかぶるのはなんとなく美容師さんに失礼な気もする。
そして坊主はニット帽だけでは隠せないだろう。
真夏に日除けの帽子をかぶって家周辺をウロウロすることがあるが、突如強い風が吹いたりすると、帽子が飛ばされて地面に落ちる。
そのとき坊主頭だったら周囲の人はビックリするだろう。
「人から変な目で見られたくない」 というよりは 「ざわつかせたくない」 のだ。
だから帽子が落ちる度に懸念してしまう。
帽子を拾ってくれる親切な人もいる。
拾ってから私の頭に気づいたらギョッとするだろう。
まぁ、一瞬で終るだろうけれども。
そして暑いから坊主にしたいのにウィッグ付けないと外出しないなら本末転倒な気もしている。
汗だくになって湿疹ができるかもしれないし、そもそもどうやって (髪がないのに) ウィッグを固定するのだ。
また、これでパートナーが浮気をするようなことになったら、責められない気がする。
私は病気とか薬の副作用とか、「よんどころない事情」 でもなければ、「その方がカッコイイと思ったから」 という 「ファッション的な事情」 でもなく、ただただ 「手入れがめんどくさい」 という事情だけで坊主を検討しているのである。
「女を捨てている」 と認識されてもおかしくない。
多分パートナーは私が坊主にしても 「ありえない!」 とは言わずに笑うだけだろうが、愛情が冷めない保証はない。
むしろ私が彼なら冷めるだろう。
だから責められない。
非常に悩みどころだ。
得るものに対して失うものは割に合っているのか?
この思いでここ 3 年くらい、毎年夏が近づくにつれ悩み、答えが出ないまま秋が過ぎて冬になり、「寒いから坊主とかナシ!」 と坊主方向には何も進まないまま次の夏を迎える、というサイクルになっている。
意外と坊主って、夏は暑くて冬は寒いらしい。
そして私に 「坊主になる」 ことを思いとどまらせた決定打が ↓ の記事だ。
ありがたい。
先人たちの知恵は本当にありがたい。
男性でさえ ↓ こんなことを言われているならば、女性の私はもっと熟考する必要がありそうだ。
ティルダ・スウィントンみたいに美しかったら悩む必要などないのだろうなー。
まぁこんな神懸り的な美しさが自分に振り分けられたはずもなく (-_-)
お読みくださりありがとうございました (^^)