【商品とサービスは壁】
今日は『商品とサービスは壁』
についてお伝えしていきます。
商品とサービスが壁?
何の事かと思われますよね。
私が鍼灸整骨院を経営していた時
あるいは管理職時代に体感した
注目する盲点です。
ビジネスは原則として
売り手と買い手から
成り立ちます。
※厳密には世間を含めて
三方の考え方になりますが
今回は割愛します。
提供側は日夜試行錯誤して
商品とサービスを開発します。
購入側は新しい内容に
胸を膨らませて期待します。
双方が納得する事で
取引成立になります。
当然の事ではありますが
昨今行われている状況は
いかがでしょうか?
販売者がお客さんが求める以上の
商品とサービスを提供していれば
期待以上の価値を受け取れるので
この上ない素晴らしい事です。
しかし、実際はミスマッチして
お客さんは求めている結果を
得られていない状態が多いです。
どういう事かと言いますと
供給側がお客さんの求めている結果を
無視して自分のエゴと自慢ばかりを
提供している事です。
つまり
自分の好きな商品とサービスだけを
お客さんに強引にゴリ押しして
売り込んでいるのです。
もちろん自分の得意分野が
お客さんの要望と重なれば
問題はないでしょう。
予めターゲットを選定して
ニッチなマーケットで展開すれば
ある程度可能かもしれません。
プロダクトアウト、マーケットインの
テクニカルな考え方は
また別の機会で取り上げます。
今回は提供者側の
コンセプトが決まっていて
その上で陥りやすい観点を
詳しく考察していきます。
私自身治療院を経営していた頃
商品とサービスは壁である事を
痛いほど実感しました。
私の体験を例に
商品とサービスは壁である事を
具体的に解説していきます。
鍼灸整骨院を運営していて
率直に感じた事は
治療家としての自惚れが
あまりにも酷い事です。
治療院なので患者さんの
痛みを取るためにあらゆる
治療法を考案します。
専門学校で学ぶ事は
厚労省で決められた事を
決められた通りに学ぶだけで
実際の現場では役立ちません。
ゆえに治療家は1人でも
患者さんを良くしようという
純粋な気持ちで治療の勉強会等に
参加して日々奮闘しています。
この時点では
治療家と患者さん共に
大きな影響はありません。
問題は治療家が真面目に
治療法を学び過ぎる事により
自分中心になってしまう事です。
この熱心さがかえって
仇となって表れます。
「商品とサービスは壁」を
治療院の図に当てはめると
下記のようになります。
※商品とサービスを治療とします。
患者さん⇒治療⇒結果
患者さんは「結果」を求めています。
その視点でこの図を見ると
治療は患者さんと結果の間に
入る壁(邪魔)になっているのが
分かるかと思います。
患者さん⇒|治療|⇒結果
まさに患者さんにとって
治療は「邪魔」であり
「壁」になります。
突き詰めると
患者さんは結果が出れば
(=痛みが取れて良くなる)
別に何でも良いのです。
極論を言えば治療は
不要なくらいなのです。
痛みが取れたら治療法は
何でも構わないのです。
暴論に聞こえますが
言葉だけで治療出来る可能性も
十分にあり得るのです。
これは治療に限らず
他の分野でも言えます。
ダイエットであれば
「痩せて見た目が綺麗になりモテモテになる」
という結果が得られるのであれば
商品とサービスはサプリだろうが
ジムだろうがエステだろうが
何でも良いのです。
もちろん
良質な商品とサービスを
作る事は大前提です。
しかし、提供者側はつい
自分の商品とサービスを推して
売りつけようとします。
「私の治療は唯一無二のゴッドハンドです!」
「私の治療院にぜひいらしてください!」
「当社の開発したトレーニング法は最強です!」
「当社のサービスは他社より充実しています!」
etc
ものの見事に「私」「当社」と
連呼してお客さん(患者さん)を
ほったらかしにしています。
お客さん(患者さん)にとって
壁でしかありません。
お客さん(患者さん)は
結果さえ手に入れば
手法は何でも良いのです。
痛みが取れて楽になる。
痩せて美しくなり
周囲から称賛される。
結果が出ればそれで
構わないのです。
にもかかわらず
私は忌まわしき行動を
ひたすらやっていたのです。
患者さんの結果を配慮せず
治療法をあれこれ提案して
いつの間にか自分を
気に入ってもらおうと
通院させる事が目的となる
愚かで本末転倒な事を
平然としていたのです。
特に職人気質の治療家には
ありがちな事です。
自分の腕と技術は素晴らしい。
患者さんは自分の腕と技術を
求めて来てくれるに違いない。
何より自分の人柄を
高く評価してくれている。
さらに劣悪な例としては
「自分が患者さんを治してやったのだ!」
「患者さんも神様のようにあがめて
崇拝しながら通院してくれる!」
中にはこのように豪語している
治療家もいるみたいです。
腕や技術の価値、評価は
患者さんが決める事であって
治療家が決める事ではありません。
勘違いも甚だしいです。
これが「自惚れ」です。
自己中心的なセールスマンも同様で
自社の商品とサービスや会社概要
ばかりをくどくど説明しています。
「弊社の商品の特徴は○○、△△です」
「創業▢▢年以上を誇る老舗企業で...」
こんな話を永遠にされたら
お客さんは嫌になって
帰りたくなります。
恋愛で自分の話題ばかり話して
相手の事を理解しようとしない
非モテ男そのもです(笑)。
商品とサービスは壁である事を
認識しておかないと
お客さんに結果を提供する事を
忘れてしまいます。
売り手は良い商品とサービスを
真心込めて創り上げていきつつ
買い手が期待している以上の
結果を出す事を考えると
「三方よし」になります。
相手と社会の視点に立って
本当の結果を探求する事が
大切だと思われます。
商品とサービスは壁を意識して
三方よしを確立していきましょう。
今日も読んでくださって
ありがとうございます。
追伸
皆様の「壁」「邪魔」を
教えて頂けたらと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?