詩|あなたの手
私はあなたの手を
愛おしい と思う
それはあなた自身を
愛おしい と思っているから
あなたの指
あなたの指は
私の骨ばった長い指とちがって
細く短い
あなたの手
あなたの手は
私の乾いた冷たい手とちがって
少し汗ばんでいる
こぶしにすると
いつもまんまるになる君の手
水晶のように
おうとつのない君の手
「親指」と
「人さし指」と
「中指」と
「くすり指」と
「小指」
5本の指がある
私と同じ、ただの手なのに
どうしてこうも違うのだろう
どこにでもある、ただの手なのに
どうしてこうも
愛おしいのか