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同時通訳者の学習法ーーあるトピックについて一般的な知識を身に着けたいとき

久しぶりに実用的な英語学習方法について書きたいと思います。今回はその一例。

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仕事の関係で、各国の個人情報保護法制について調べないといけなくなりました。そこで、近年登場した個人情報保護法制の中で最も影響が大きかったと思われるヨーロッパのGDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)について勉強することにしました。

1. 基本的な情報を入手する

自分にとってあまり馴染みのないものの場合、まず調べ物をします。「GDPRとは」などと入力して検索すると、概念を解説したウェブサイトを探すことができます。このサイトなどが分かりやすくていいな、と思いました。

信頼性の高い情報を得たい、特に政府機関からの情報を得たいと思った場合は、「検索語 site:go.jp」と入力して検索します。

こちらは、「GDPR site:go.jp」という検索語で出てきた経済産業省のサイト。非常に分かりやすいですね。

EU域内にいる個人の個人情報を取り扱う企業の皆様へ

JETROが出しているこのサイトも色々な情報がまとまっていていいですね。
EU 一般データ保護規則(GDPR)について(JETRO)

調べ物のポイントはいくつかあって、
   1. いつ書かれたのかを確認する:情報がアップデートされることがありますので、書かれた時点の日付を必ず確認します。
   2. 複数の情報源に当たる:一つだけでは見解が偏る可能性がありますので、いくつか確認します。
   3. 情報の信頼性を確認する:一般的にいって、公的機関や大学が出しているもののほうが信頼性が高いです。信頼性の高い情報を検索するには、「検索語 filetype:pdf」と入力すると出てくることが多いです。公的機関や大学などで出しているまとまった文書は、PDFフォーマットのことが多いからです。ただ、公的機関が出しているものが少なかったり、わかりにくかったりした場合は、民間団体や個人が提供している情報も参照します。

日本語で情報を収集したら、英語でも情報を収集します。”what is GDPR" などと入力すると、解説した文書が出てきますね。

この検索語で最初にヒットした文書が信頼性もあり、またこのページだけで基本的なことがわかってよさそうです。

英語の場合も、いくつか記事を読みます。

なお、ここではウェブ上の情報検索の仕方について主に述べましたが、準備の時間がある時、あるいはウェブ上の情報だけでは体系性や知識の厚みに欠けるなど不十分な場合は書籍を読みます。私の本棚には『〜のしくみ』などの本が沢山あります。お気に入りは『ねじのおはなし』や『半導体の基本と仕組み』シリーズ

2.用語リストを作る

情報収集と同時に行うことが多いですが、用語リストを作成します。日英対訳にして、クイックリスポンス(英語を言われたら日本語を、日本語を言われたら英語を瞬時に訳出できるようにすること)の練習をしやすくするためです。仕事の際にアンチョコとして使ったりもします。

今回のように法制に関する場合は、信頼のおける機関が出している日本語訳(あれば)を参照します。

これなどが該当しますね。

個人情報保護委員会による仮日本語訳

3. 練習をする

通訳者は知識があるだけでは十分ではなく、発音したり口頭で表現したりできないと仕事になりませんので、動画などを見て練習をします。

差し迫った仕事の時はこのプロセスは省略して資料を読み始めることが多いですが、今回は普段の勉強の一貫でしたので、動画を見ての練習を行いました。

今回はこのシリーズ動画をいくつか見て用語の確認と口慣らしをし、

この動画で日英同時通訳練習をしてみました。通訳技術的にも用語的にもちょっと難しいところがありました。

情報を収集する段階で、文書だけではなく動画を見て学習するのもいいかもしれませんね。

ここまで練習をしていれば、実際の仕事で個人情報保護法やGDPRの話題になった時にある程度戸惑わずについていけそうです。

ご参考になれば幸いです。

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