『小腹が空いたらトリネーゼは何を食べるのか。~北イタリア・サンドイッチの町~』
GW真っただ中の日本列島ですが、今年は日本各地、海外出国組と思い思いの場所でお休みを過ごされていると想像します。
また、この時期が繁忙期でいつも以上にお仕事でお忙しくされている方もいると思います。
各地でその土地ならではの料理やお菓子を口にする機会もあると思いますが、とにかく人、ひと、ヒトで混みあっているとサクッと腹の虫を押さえたいこともあると思います。旅行中にあまり食事に時間を取れない場合、トリノらしい軽食として選ばれることが多いのが『サンドイッチ』でしょうか。
「ピザやパスタの国でこのメニュー?」と思われるかもしれませんが、イタリアでのサンドイッチの歴史に少し触れてみます。
サンドイッチと言えば、イギリスのティータイムやアメリカを想像するかもしれませんが、イタリアにおける『サンドイッチ』の歴史はここトリノから生まれました。当時、アメリカ帰りのネッビオーロNebiolo夫妻が、サンドイッチを大変気に入っており、1926年カステッロ広場に面したポルティコ(屋根付き回廊)にある店舗で提供したことがはじまりです。
ただファシスト時代真っただ中のイタリアでは英語名が使えず、イタリア語で『~の間』を意味する『Tramezzoトラメッツォ』それに指小辞『-ino』をつけたネーミングです。
丁度小腹が空いたタイミングでパクっと食べられるので、ぴったりな名前、ここにもイタリア人らしいセンスがありますね。
そして現在も続くこのお店は『カフェ・ムラッサーノCaffè Mulassano』です。
サンドイッチは好みの具材を選べるので、子どもから大人まで気軽に楽しめるところもいいですね。トリノの町歩きで少し休憩をしたい人は『カフェ・ムラッサーノCaffè Mulassano』を選んでみるものいいかもしれません。
店舗はとても小さく、素通りしてしまいそうですが、いつもたくさんの人でにぎわっているので、すぐに見つけられると思います。本家イギリスの『キューカンバーサンドイッチ(Cucumber Sandwich)』とはまた違ったトリノスタイルのサンドイッチを『アペリティーヴォ』とともに楽しむのもおすすめです。