副会長・夏井いつきの新刊より2冊ご紹介
『クスリと笑える、17音の物語。寝る前に読む一句、二句。』夏井いつき・ローゼン千津(ワニブックス)
「合わせ鏡のように似ている部分と水と油のように正反対の部分を持ち合わせている」姉妹ならではの「ケーハクな『ケーハツ本』」ということで、テンポ良く交わされる「勝手気ままな俳句談義」は、二人の人となりを赤裸々にしていきます。俳句を語っているのか……、人間を、人生を語っているのか……。読者は1句、2句では止まらないこと間違いなし(笑)。
山口洋佑さんのイラストも文句なく素敵で、カラーで大放出。俳句の世界も、話に登場する家族達のイメージもさらに広げてくれます。俳句のイメージを覆す(!?)、愉快な対談本です。
『夏井いつきの「雪」の歳時記』(世界文化社)
「雪」だけで、歳時記を作ってしまった一冊。有名な雪の俳句から、副会長のブログで募集し特選に入った市井の俳人の句までが「名句」として同列に紹介される驚きの趣向!
美しい雪のカラー写真・名句とともに、雪の様々な表情を味わうことができます。それにしても、愛媛生まれの私には驚くほどに雪の呼び名の多いこと! それぞれの雪について、荒木健太郎さんとの雪の秘密についての気象学的な対談も収録されています。
今後、花・時鳥・月と「○づくし」歳時記は続いていく予定とのこと。有名俳人の句と一緒に本になるチャンスです。チャレンジするのも一興かもしれません。