目標設定の難しさ〜人間性は測れるか?〜
WEBマーケティングをしていると、膨大な数の項目と横文字で嫌気のさすことがあります。それでも分析を進めようと思えるのは、意図している数字がうまく動いた瞬間があり、そこに面白さを感じられるからです。
最近は今のこの状況を教員時代とよく比較します。なぜ安定した教員を離れて今の道に進もうと思ったのか?その答えは意外とシンプルなのかもしれません。
1番の違いは「具体的な目標が設定できるかどうか」だと思っています。どういう事かと言うと、市場分析の世界はあらゆる項目が数値化されます。そこに多少の恣意性はあるものの、基本的には実際に起こっている現象から算出される数字なので、イメージなんていう抽象的なものではなく、具体物として誰に対しても明確にその意図が伝わるし人が私に示したものも理解できるのです。
このことは「反省」や「改善」に大きく役立ちます。自身の分析が不十分だと数字で突きつけられた時、考え方によっては次のチャンスに生かすことができます。つまり、成長のチャンスだということです。数字になっていることが前提となっているので間違えた部分を明確にしながら振り返ることができます。
では教育はどうでしょうか?教育で設定されている目標を思い返していただきたい。「○○○ができるようになる」「○○○を克服する」「○○○する」などなど見覚えのある言葉ではないでしょうか。この○○○の部分があまりにも抽象的だと達成度が見えにくいという問題があります。本来は絶対評価といって一人ひとりにあった目標が達成されたかを判断すべきなのでしょうが、そんなことをするのは今の教育の世界では不可能です。そして目標が抽象的であると「反省」「改善」に繋がらないのです。
2つ例を挙げてみます。1つ目は「日本史で80点をとる」という目標をたてたとしましょう。この目標は数値化されているので達成したかどうかを判断し、もし達成出来ていなくても、何が悪かったかを分析できるので良しとします、、、一応。
しかし「人間的に成長する」とか「忍耐強くなる」と言った目標をたてた場合、どう判断すれば良いのでしょうか。確かに、「感情的にならず冷静に判断できた場面」や「苛立ちに耐える瞬間」がその人を認める機会にはなると思います。ですが目標を達成出来たかというと当然そんなことはないわけです。
教育現場では2つ目と同じようなことが多々あります。そもそもそういう世界だと言われるかもしれません。しかし「人間性」という部分は目標設定をする際にはかなり難易度が高く、問題が壮大なのです。はっきり言ってしまいますが、目標設定などは不可能です。
そう、私が先生を辞めたのはここが大きな理由なのです。どれだけ人として大きく育てたいと思っても、どれだけ何をやったらいいか迷走し、抜け出せなくなってしまっったってわけです。もっとシンプルに考えれば良いのでしょうが・・・。
この記事を読んでいただいた方にお伝えしたいこと、それは自身の目標値をしっかり見定めるということ。そしてそのためのステップを段階的に設定してほしいということです。できるだけ具体的な数字があったほうが達成したのかどうかが判断しやすく、また達成出来なくても改善策を考える事につながります。3000万円の家を建てたい。私の給料だと毎月いくらまで支払いに回せるか・・・みたいな考え方が大切だと思います。今月は支払いにあまり回せなかった〜、でも良いのです。次の月に調整ができるのですから。
皆さんも人生設計はしっかりと!時間とお金、そして楽しむ瞬間も忘れずに!!