【ブックレビュー】OKUDAIRA BASE 自分を楽しむ衣食住 : 25歳、東京、一人暮らし。月15万円で快適に暮らすアイデアとコツ
今年のゴールデンウイークはなんかいつもより楽だなぁと感じていた。
それは、「何もしなくていいこと」を初めて正当化してもらった気がするから。
長期休暇明け誰かと会うのは、いつもちょっとどこか憂鬱だった。
「どこに行ったの?」とか「何してたの?」とかいつも言われるから。
「そうか…何かしなくちゃいけなかったんだ…」って、何もしていなかった自分をどこかでいつも責めてた。
どこかに行ったり、誰かに会ったりするのは、私にとってはとても疲弊することで、私は時間があったら何もせず家にいたいのだ。ただただ、いつもできないカーテンの洗濯をして、部屋の片付けをして、普段しない場所の掃除をして、キッチンで本や映画を見ながらゆっくり料理をして、ちょっとだけお酒を飲んで、お風呂にゆっくり浸かって、寝る前にスキンケアとかストレッチとかヨガなんかしちゃったりして、そして、「今日も一日平穏だった」と布団に入って眠りたいのだ。
「そうだ、私はこういう風に暮らしたかったんだ」
そう気付かせてくれた YouTuber さんがいる。
それが OKUDAIRA BASE さん。
素敵な食器、自分で作った家具、名前を付けた植物に囲まれる部屋。
朝ご飯を1時間半かけて作って、好きな映画を観ながら食べる。
窓を開けて風のにおい、空の青さを感じ、今日一日の暮らしを楽しむ。
そうだった。
私も小さいころから「暮らし」が好きだったのだ。
天気のいい日に庭に出て、風のにおいを感じながら洗濯物を干すのが好きだった。
洗面所の引き出しを開けては、綺麗に並び替えて、綺麗になったそれらを眺めているのが好きだった。
母から任されたトイレ掃除はみんな嫌がっていたけれど、トイレが綺麗になるのはどこか清々しくて、気付けば家のトイレはいつも自分が掃除していた。
日差しのあたる床に犬と寄り添って転寝をするのが好きだった。
真夏のベッドの上で、窓から入る風でカーテンが揺れるのを感じながら、首筋にジトっと汗をかきながら本を読むのが好きだった。
そんな何気ない毎日が好きだった。
でも、それは周囲の人には言えなかった。
誰かとどこかで元気に遊ぶ。
それが求められていた気がしていて、いつも後ろめたかった。
でも、もういいじゃないか。
私も言おう「暮らしが好きだ」と。
奥平さんの本を読んでそう思った。
きっとこれを真似することが正解なのではないと思う。
私の暮らしの正解は、きっと私にしか分からない。
これは私がその生活を見つけるための「ヒント」なのだと思う。
私はこのヒントと共に、私自身の旅を続けよう。