重ねる言葉は重く強くなる話
僕がまだとあるイベント施設の店長をしていて、ゲームを遊び終えたお客さんが凄い残念そうに帰っていくことがあった。
聞くと、お客様が失敗してしまった時に「いや〜残念でしたね〜。」と言ったあと、沈んでしまって、その後最後までフォローを聞き入れられなくなってしまったらしい。
本人もそうなってしまった事を反省していて、そういうときあるよね〜。どうしたら良かったんだろうか…。という話をしていた。
僕は起こった事をウジウジほじくるんじゃなくて、この次に活かす為に思った事や感じた事を言い合って検討する事で、みんなの人間味を感じられるのがとても好きだった。
この時のことで忘れられないのが、国語の教師を目指してた男が、ふと沈黙を破り言い放った言葉だ。
「言葉には重さや速さや温度があって、心情に対して重ねて言い続けることでのしかかる様に重くなっていったり気持ちが冷たくなったりする事がある。それを温かい言葉をゆっくりかけて気持ちを軽くしてあげることもできる。インパクトを与えるために緩急で勢いをつけて刺さる言葉を言い放つにはお客様に共感してもらう事が大切な事なので、心に寄り添えると良いですね。」
僕はこれを聞いた時、心から「それ、僕が言った事にしてくんねぇかな…。」って思った。
寄り添うって簡単に言うけど難しい。でも意識してくれていると解るだけで安心するし好きになる。
頼れる仲間がいるなぁと思った話。