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OKストアが生き残るためのマクロ経済

あんたもこの不景気な状況で家計をなんとかやりくりしているかい?

もちろんある程度の余裕を持って生活できているってヒトも居るとは思うけれど、圧倒的な長さで続いているデフレと一向に上がらない給料では家計を引き締めるしか無いもんな。

そんな庶民の味方と言えばご近所のスーパーだよな。

我が家の生命線は泣く子も黙る庶民の味方。OKストアだ。

で、どうやらOKストアは安売りという存在意義を維持することで庶民の味方を貫き通そうとしているってニュースが俺の低めのアンテナに引っかかってきた。

今回はそのニュースを眺めながら、今の経済状況ってやつについて考えてみる回だ。

ちっと俺たちの身近なところで起きている戦いに目を向けてみようぜ。

OKストアはメーカーに対抗した

今回、俺に引っかかってきたニュースがこれだ。

要するに花王が値上げしたから、小売店として花王製品を販売しないことにしたってんだよね。

現実的には、花王としては材料費の高騰に加えて、輸送コストの増加。いわゆる原油価格高騰のアオリを受けて、止むに止まれぬ値上げだったんだろうと想像する。
それでもOKストアが持っている販売力ってのはメーカーとしての花王にとっては、欠かし難い存在のはずだから、ギリギリまで交渉した結果ってことなんだろう。

なんつーか関係各所のヒトたちには足向けて寝れないよな。

値上げのニュースとデフレという状態のギャップ

でもさ。このバターやらなんやらの値上げが相次いでいるのに、デフレって状況は変わっていない。

あれ?デフレって物の値段が上がってかないことじゃないんだっけ?

そう思って、まずは消費者物価指数ってやつがどうなっとんのかってのをグラフで眺めてみる。

消費者物価指数

2014年にガツンと上がっているのは消費税を増税したから無理やり上がったってやつだね。
それ以降、確かに消費者物価指数としては緩やかな上昇をしている様に見える。


ただ、こいつには生鮮食料品やらエネルギーやらって言う価格変動がでかいものまで含まれている数字なんだそうだ。

で、その品目を取り除いた指標のことをコアコアCPIって言うんだと。

コアコアCPI

これを見ると見事に2014年の消費税増税とそれに伴うケアが終わった頃にガクンと下がってしまい、それ以降は下降傾向だってのが見て取れる。

生鮮食料品の価格の上下ってのは天候と関連する様な内容だから、全体として生産者に回る利益ってのはあんまり変わんないって話も聞く。
エネルギーに至っては、ほとんどが外国に利益を落っことしているだけだ。

つまり、俺たちの給料の源泉である利益を生み出す指標としてはコアコアCPIの方が現実的な話だってことらしい。

そうしてみると、確かに今はデフレで、それでも値上げのニュースをよく見るのは、エネルギー価格の高騰って言う俺ら日本人の利益につながる値上げじゃないんだよな。

悪い円安という現状

このエネルギー価格の高騰ってのは原油産出国から買うときの値段がそもそも上がっているってのもあるけれども、もっと根っこにあるのは円安だと思うんだよな。

現実的なところでこの1年で円ドル相場は1ドル110円から115円まで円安が進んでいる。

20年前なら、国内での生産拠点がまだ普通にあって円安の恩恵を受けやすかったって事情があったかもしれないけれど、生産拠点が海外に移りつつある今となっては、円安はあんまり良いことじゃない。
だって、海外の生産拠点で消費される通貨は基軸通貨である米ドルだったり、現地通貨なわけだから、円の数字が大きくてもコストには影響がないもんな。

実際、日本の貿易収支は2020年ではほぼトントンだったらしいぜ。

輸出産業花盛りって感じにはなっていないんだよな。

となると、円高への誘導ってのが必要だけれども、これは為替介入とかの短期的な方法だけではどうなるもんでもない。

日本経済への信頼ってのを取り戻す必要があるわけだ。

ところが、今の日本経済は信頼どころか、さっきのコアコアCPIを眺めてみてもとてもじゃないけれど、期待を持てるもんじゃない。

この辺はメチャクチャ戦略を練って進める必要があるわけだけれども、その戦略に思いを馳せている大人ってレアだとも思う。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちの日本経済の信頼を取り戻して、OKストアが俺たち庶民の味方であり続ける事ができると思うかい?

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