食品ロスと食料供給
あんたはフードロスだとか食品ロスなんて言葉を聞いているかい?
フードロスなんて言葉はワリカシ昔から使われていた気がするんだけれど、最近だと食品ロスって言葉を使うらしいね。
なんでも流通過程までで発生する食品の廃棄のことをフードロスって言って、消費段階での食品の廃棄のことをフードウェイストって言うらしい。
食品ロスってのはフードロス+フードウェイストのことなんだそうだ。
ざっくり捉えるとフードウェイストって方が俺たちの生活によって生じることの多い食品ロスってことになるのかな?
でこんなサイトもあった。
ざっくり食品ロスは日本で世界で約9億トンで、日本は612万トンなんだそうだ。
数字が大きすぎてピンとこないんだけれど、日本の例で見ると、これは毎日日本国民全員がお茶碗一杯分の食料を捨てているってことらしい。
で、そのうちの6割が家庭から出る食品ロスってことなんだそうだ。
まあまあな数字だよな。
それと同時に世界的な水産物の消費量としては右肩上がりって言う数字もあるそうだ。
つまり、食品を生産しちゃあ捨てているって言うサイクルが全体を眺めてみると加速している様に見えるってことだね。
今回はこの食品ロスって状況について考えてみる回だ。
とりあえず食品ロスと食料の供給について眺めてみようぜ。
日本の漁獲高は減り続けている
世界的には消費が活発に行われている魚介だけれど、日本の水産業の漁獲高だけを眺めると、全体として減少傾向にあるらしい。
水産庁のこのグラフによれば、ピークである1984年に比べるとざっくり三分の一にまで落ち込んでいるってことだね。
特に沖合漁業の減りっぷりがエグい感じだ。
沖合漁業っていうとアジ、サバ、イワシ、サンマ、エビ、カニってのがターゲットになるらしい。
毎年のようにサンマが高いってニュースでめちゃくちゃ言っているもんな。なんとなく実感するところだ。
で、この減っている原因だけれども、サンマに関して言われているのは、気候変動に伴って、サンマの取れる水域が日本の排他的経済水域(EEZ)の外になってきているってのがあるらしい。
そして、サンマに関しては国際的な漁獲制限の枠組みが存在していないので、実質取り放題なんてことになっている。
これが日本のEEZの中の話なら国内での枠組みをどうするかってことで対応方法も検討できる余地があるわけだけれども、公海での制限となると国際的な枠組みが無いことにはどうにもならない。
結果としてサンマの水産資源の絶対量は減り続けているってスンポーだ。
漁獲高と消費の推移
じゃあ、日本における魚介消費はどんな感じになっているのか。
ざっくりピークから6割くらいまで減っているって話なんだな。
つまり水産業の生産高がピークの6.6割減になっているのに対して、消費は6割だから単純に日本においては供給能力に対して需要がある程度あるってことになるんだな。
ポイントは供給能力の下落の原因が水産資源そのものの枯渇にあるってことだよな。
養殖にシフトしていくことである程度供給能力は担保できるかもしれないけれども、全体の供給減少傾向を止めるほどのインパクトはない。
となると、需要を抑えていくしか無いんだけれど、日本の食文化から水産物を取り除いてしまうってのは、どうにも違和感があるし、需要を抑えちまうと水産業で生活を成立させることも難しくなってくる。
なんとも言えないジレンマみたいなものを感じるわな。
食品ロスへの取り組み
とはいえだ。
漁獲資源が少なくなっているってのは事実なわけだから、なんとか有効活用していかないといけないってのは事実としてあると思うんだ。
例えば食品ロスで発生する資源をどう活用出来るのかってのを具体化している動きってのはあるって聞くよな。
この例で行けば、食品ロスで発生した「ゴミ」になるものを家畜の飼料や加工過程で発生するメタンをエネルギーとして活用するなんて動きをしてくれているらしい。
家庭で料理をするというのが労働環境的に厳しさを増していく中で、家庭での食品ロス軽減で出来ることってのにはどうしても歪が出てくるイメージがある。
こういう社会的な構造から手をつけるってのが現実解なのかもしれないな。
なあ、あんたはどう思う?
日本の第一次産業が危機的な状況にあるって現実をどう捉えていこうか?
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