ママー! 枚数がどんどん増えるよー!?(文學界新人賞の原稿の話)
ふと、「いろんないろん」という言葉が降ってきたのですが、「色んな異論」、「異論ない論」、と言う、毛色の違う意味になるだけならまだしも、「異論ナイロン」とも考えて……どんなナイロンだ!? と、セルフツッコミしています(挨拶)。
と、いうわけで、不二川です。
来月の神奈川行きに関して、今朝になって、ようやく現地の知人と連絡が付いてホッとしている今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回の記事は、「まだまだ推敲! あと、文学って!?」とかいった話です。
前回までのあらすじ
さて。昨日は、
「推敲重要!」などと書かせて頂きました。
結論から申し上げると、今日は今日で、さらに推敲を重ねておりました。来週の今日が締め切りなわけですが、割と、ケツに火がついた感じがします。
増える!
今作は、何度か申し上げている通り、私小説です。つまりは、主人公のモデルが、作者の僕自身。改めて文字にしてみて、「うわあ、俺ってどうしようもねえ、独善的極まりねえダメ人間だな!」とか思うのですが、「読者の共感」を呼びたいなら、もそっと描写すべき所があるだろう?
ってことで、思いつくまま、加筆をしていきました。主に、「主人公にも、こんなマメな側面があるよ!」とかいったエピソードを足していく作業。
語り手として別途設定している「私」というキャラについても、「私は、文学というものに、苦手意識を持っている」みたいな感じで、主観的姿勢をご開帳してみたりね。
その結果、現段階での枚数は、原稿用紙換算で、108枚に増えました。いくらなんでも、文學界新人賞の、応募枚数の上限である、150枚には届かないとは思いますが、初稿が75枚だったことを思うと、結構な増え方です。
文学って、何だ?
この問いについては、これをご覧の皆様も、それぞれ意見があるかと思われます。ただ、「文字を使っての芸術」である点には、異論のある方も少ないかと思われます。
思い出すのは、この間の新潮新人賞を受賞した作品。試し読みしかしていないのですが、文章の美しさは、目を見張るものがありました。作者は、三島由紀夫が大好きだそうです。
そりゃあ、三島由紀夫が全てではないでしょうが、僕氏の脳髄には、あんなきらびやかな語彙力はない。かろうじて、古典純文学なら太宰治が好きだ、とは言えますけども、太宰も、(僕の中では)読みやすい部類です。
だいたい、その美しさは認めるにせよ、そもそも嫌いなんですよ。もったいつけた、過剰に華美な言い回しって。誰にでも読みやすい文章を。これは、過去のいつに至るも、スタンスは同じです。
もしかしたら、「言葉の美を追究せんとしていない=文学たらしめる努力をしていない」作品なんか、純文学の賞においては、お呼びではないのかも知れません。
なるほど、そういう平易な文体は、一般文芸のカテゴリかもしれない。ただ、巷間に言われますが、「純文学とは、作者の美意識と哲学の追究である」という通説に従えば、僕も、今作で「それら」をやっているという意識はあります。
メタメタしく!
どうせ、という言い方は不適切でしょうが、ものは私小説です。また、ハナからメタ的な書き方に変えました。じゃあ、もうこの際、僕氏が思っていることを、洗いざらい書いてしまってはどうか?
ですから、個人的に思う「文学とは?」とか、具体的には、「文学というのもれっきとした芸術ではあろうが、では、一部の『賢い』紳士淑女のたしなみでしかないのか?」とか、軽い批判性も盛り込みました。
イエス。That's好き放題。こういうの……キモチイイですよね……(うっとり)(キメエ)(銃殺)
まあ、僕氏の経験からしても、「ブンガクしよう!」と、肩に力を入れまくるよりも、気楽に好き放題書いた方が、いいものができる、はず、です。(自信はない)
なんなら、本文中にも、「どうか、読者諸氏におかれては、肩の力は抜いて欲しい」と、冒頭で断りを入れる程度ですし。メタもここに極まれり!(一切悪びれず)
悪く言いたかないが
個人的な経験上、「俺は文学がやりたいんだ!」とか、「この作品は文学である!」とうるさく(&偉ぶって)言っている書き手に限って、肝心の作品は、そりゃあもう、最低限の小説としての体すら保っていない、失笑するしかないような、アレなものだったりします。要するに、「イタイ」ケースを、僕なりにいっぱい見てきました。
(電波)「♪すってんころりん、アイタタター!」(バリトンボイスで)
はっきり申し上げて、そういうの、うんざりなんですよ。過去、軽い気持ちで別の文学賞に応募しようとしていた折、当時のブログの読者から、「文学に謝罪しろ」とまで言われたことがあります。
……おい。バカ言ってンぢゃねえよ。文学って、そこまで高尚な、神聖にして犯すべからざるものか? はいはい、えらいでちゅねー! かちこいでちゅねー! りっぱでちゅねー!( ゚д゚)、ペッ
とは言うものの……
まさか僕氏も、「俺のこの応募作で、硬直した文壇に風穴を開けてやるぜ!」なんてことは、髪の毛の先ほども思っていません。ただ、「文学の自由」を、信じたいだけです。
まあ、色々書かせて頂きましたが、何がどうあれ、締め切りまで、残り1週間です。「どこか」で踏ん切りを付けないとダメなのですが、なかなか難しい。とりあえず、明日になったら、また読み直して考えます。
人はそれを、ただのチキンと呼ぶ。
んじゃまた。