見出し画像

DSK Books 2024 part2

先月に引き続き、最近読んだ本の中から気になった箇所を引用していきたい。

新しいプロジェクトや事業の立ち上げに関わる機会があるが、理念や哲学・コンセプトやビジョン・戦略や戦術を、チーム内で出来る限り共有して進行していきたいという思いが強い。

そういう理由だから、ということだけでもないが、出来る限りの準備を、リサーチやフィールドワークに、時間を割くことを日頃から意識している。

だから今日も時間があれば黙々と本を読む。

そもそも多数派のコンセンサスが取れているアジェンダであれば、推進のモーメンタムはすでに生まれているわけで、これを声高に掲げることの意義はそれほど大きくありません。ついでながら言わせてもらえば、そのアジェンダが少数派のものであったときには静観していたくせに、多数派のコンセンサスが取れた途端に後乗りするようにして声高に主張するなどというのは、実にダサい振る舞いだと思います。本当に考えなければならないのは、「SDGsの17個のアジェンダについては実行あるのみ。ところで、あなたは18番目に何を掲げたいのですか?」ということです。

まとめれば、ソーシャル・ビジネスが、すでにコンセンサスの取れたアジェンダに取り組むのに対して、クリティカル・ビジネスは、必ずしも多数派のコンセンサスが取れていないアジェンダに取り組む、というのが大きな違いです。多くの人が「そういうものだ」「仕方がない」と甘んじて受けている現状に対して批判的な考察を行い、現状とは異なる「あるべき姿」を提示することで、多くの人が共感する「新しい問題」を生成してビジネスを生み出すのがクリティカル・ビジネスなのです。

クリティカル・ビジネス・パラダイム  社会運動とビジネスの交わるところ

生前の発言を改めて強調するかのように、ヘルムズリーは2007年に死去した際、1200万ドルもの信託財産を愛犬のトラブル君に遺した。このマルチーズ犬は神戸牛とカニハンバーグしか食べないので、そのための資金だという。信託が公表されると当然ながら物議を醸したが、長年のライバルで且つ共闘相手でもあったドナルド・トランプは、彼女を擁護してこう言った。「彼女を好きだったのはあの犬だけだから、全財産をもらう価値だってあるだろう」。だがニューヨーク州の裁判所は、信託の額が公共政策に反するとの判断を示す。そこで信託はサウスダコタに移された。ワンちゃんのご馳走のための信託を受け入れて転がり込んでくる巨額の手数料を同州は大歓迎したものである。

Mine! 私たちを支配する「所有」のルール

いいなと思ったら応援しよう!