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5,000年以上(!)の歴史のあるというサワードウsourdoughのお勉強

5,000年以上(!)の歴史のあるというサワードウsourdough(英語)、 levain(仏語)、サワー種(日本語さわ~だね、フシギダネではない)に関するお勉強。

大昔から行われていたサワードウを使うパン作りの方法だが、実は結構面白いことをやっている(以降はWikipedia等からの抜き書き)。その要はパン焼き時にパン生地を膨らませるために必要な酵母yeastの種菌の作成方法であって、乳酸菌(そのへんにいる)と酵母(小麦やライ麦の外側に存在する。そのため初段は全粒粉が良いらしい)が大活躍する。基本的に使う材料は小麦粉やライ麦といった粉(の全粒粉が望ましい)と水だけで、途中粉と水を足しながら培養をして乳酸菌と酵母を増やしていく。パン生地を焼成する際、酵母がアルコール発酵し膨らんだ時に出来た二酸化炭素とエタノールはガスとして放出されパンに残らない。

この際、以下のようなことが起こる:

1. 小麦やライ麦の粒の皮に近い部分にアミラーゼ(amylase, デンプン分解酵素)が存在する。小麦やライ麦の粉(全粒粉が有利)を水につけると、このアミラーゼが粉のデンプンを麦芽糖maltoseなどへ分解する。
2. 乳酸菌が麦芽糖をブドウ糖glucoseや果糖fructoseへ分解。
3. 1.および2. の生成物を酵母が栄養として食べ、増える。 
4. しかも、乳酸菌が産生する酸でpHが酸性に傾き、酵母は酸に強いため雑菌の繁殖が抑えられ酵母にとっては好都合。
5. さらに、酵母がアルコール発酵により生成するエタノールで雑菌の繁殖も抑えられる。

この方法で平衡状態に達した際、菌数的には乳酸菌は酵母の1,000倍程度いるらしい。なお、培養を低温で行うと、乳酸菌の至適温度に比べ酵母の至適温度のほうが低いので、酵母の比率がより増える。さらに、培地に塩化ナトリウムを加えても、乳酸菌の増殖が抑えられる。したがって、種が完成し種を使って実際パンを焼く前の段階(1次発酵、または前発酵の段階)になったら、食塩を加える、低温で培養すると酵母が優先的に増える。酸性度を下げる(=種をアルカリ性側に持っていく、具体的には炭酸水素ナトリウム、通称十三などを添加する)というステップを踏むと酸っぱさが軽減されるかもしれない。 

近日中に作成レポートをup出来れば、と考えている(2021.10.06深夜)。

【参考動画】
動画↓中の一番大きな瓶、9年もの。ぬか床と一緒。作製に一週間かかるが、曰く「一生に一度やれば良い」。うぐぐぐ。


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