骨格や構造から学ぶフォーム
こんにちは。
自動車ライター/インストラクター/ジャーナリスト/ドラマーの齊藤優太です。
さて、今日は、音楽の話から始まるモノの使い方についてです。
きっかけはドラムのフォームの見直し
ドラムを演奏する私は、どのように楽器を鳴らせば、遠くまで聞こえる心地いい音を出せるか研究しています。
こういう言い方は失礼かもしれませんが、ドラムなんて棒で叩きゃ鳴らせる楽器です。
しかし、目指しているのは、心地いい音。
なので、単に叩いて鳴らせば良いというものでもないのです。
言葉で表現するなら、「ノイズか、ノイズではないか」とも言えるかもしれません。
また、別の言い方をすれば、「うるさい音」と「大きい音」の違いとも言えます。
どんな楽曲にも対応できる音を出すためには、楽器のセッティング(スローンの位置・楽器の高さや傾きなど)だけでなく、スティックの握り方・力の入れ方・動かし方などがポイントです。
楽器のセッティングについては、体格や楽器の数に応じた高さや傾きにセットします。
スティックの握り方・力の入れ方・動かし方などは、人それぞれ異なるだけでなく、さまざまな考え方があるため、どれが自分に合っているのかわからなくなることもあるでしょう。
そこで注目してほしいのは、人の骨格や関節の可動域です。
学問の世界に踏み込むような内容に聞こえますが、難しい内容ではないので安心してください。
人の骨格と関節の可動域
人の骨格と関節の可動域が分かれば、次のことが自ずと明らかとなります。
・どのように楽器をセッティングすればよいのか
・どのようにスティックを動かせばよいのか
この2点が解決するだけでも、演奏が非常に楽になるでしょう。
なぜなら、無理な力・余計な力・余分な力を入れることなく、演奏できるからです。
では、具体的にどのようなことを知ればよいのか紹介します。
骨格を知る
まず、人間の骨格がどのようになっているのか見てみましょう。
見ると言っても、インターネットで検索してガイコツの模型を見るだけで十分です。
すると、力が入っていない状態の人間の手や足の向き、骨がどのような向きで繋がっているのか、などがわかってきます。
関節の可動域
次に関節の可動域について調べてみてください。
インターネットで「人 関節 可動域」と調べれば、基本情報が出てきます。
(参考)
・ https://www.fg-kshp.jp/patients/department/orthopedics/artificial-joint/column20221125-01.html
・https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AB/multimedia/table/%E9%96%A2%E7%AF%80%E5%8F%AF%E5%8B%95%E5%9F%9F%E3%81%AE%E6%AD%A3%E5%B8%B8%E5%80%A4
・https://www.kouishogai.com/certificate/measurement.html
どの関節がどのような動きをするのか、どの範囲で動かせるのか分かれば十分です。
自然体または関節可動域の中点付近をゼロとする
ここからは、あくまでも個人的な見解なので1つの参考事例としてお考えください。
まず、自然体または関節可動域のほぼ中点をゼロとしてフォームを決めます。
私、個人のフォームは、肘・腿・膝・足首をそれぞれ90°に曲げた状態をゼロとしました。
手の向きは、親指が正面、つまり、手のひらと地面が垂直になる状態をゼロとしています。
このフォームを基準として、スティックや各関節を動かすようにしました。
すると、必要以上の力を入れることなく演奏できました。
あくまでも個人的な感想・見解であるため、万人にマッチするかどうかはわかりません。
ただ、身体の造りを基準としているので、変なクセがつくことはないと思います。
楽器の演奏で学んだ身体の動かし方を応用する
楽器、私の場合はドラム(打楽器)を通じて学んだ身体の造りを参考にしたフォームは、その他のモノの扱いにも応用できます。
例えば、車の運転。
着座姿勢、ハンドルの持ち方、ペダルの踏み方など、人間が操作する部分について、身体の造りや関節の動かし方を理解したうえで動かすと、運転中の疲れも軽減できます。
また、着座位置、ハンドルの位置、ペダル配置などは、車によって異なります。
しかし、身体の使い方がわかっていれば、どんな車でも応用が可能です。
これは一例にすぎませんが、骨格の構造や関節の可動域などがわかっていることで、無理なくさまざまなモノを扱うことができます。
悩みを解決する糸口は知るところから始まる
「自分の身体にモノを合わせる」というのは、基本中の基本です。
しかし、実際のモノの扱いを見てみると、、、
モノに自分の身体を合わせるという考え方をしたり、
モノを基準とした無理な姿勢やフォームでモノを扱ったりしている人が多くいます。
人間には、適応能力があり、無意識のうちに人間がモノに順応しようします。その結果、無理な姿勢やフォームでモノを扱い続けていると考えられます。
ただ、モノに合わせた姿勢やフォームは、身体に負担をかけている場合が多く、いつかガタが来ます。
いつまでも、楽しく、快適に、モノを扱うためにも、体の構造に合わせて取り扱うことが大切なのではないでしょうか。