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数学Ⅲ(極限・微積分)における計算力の重要性と、効果的な学習法を考えてみる

こんにちは、高校生向けのテスト演習ツールDr.okkeを作っております、株式会社okke代表の久保山です。

ゾロ目の日はテンションが上がりますね。

先日、Dr.okkeの「計算ドリル」科目にて、新たに数学Ⅲのコンテンツを追加いたしましたので、改めて数学Ⅲ(極限・微積分、以下「数Ⅲ」)における計算力の重要性や効果的な勉強法を考えてみつつ、Dr.okkeに新たに追加されたコンテンツの内容や効果的な使い方をご紹介しようと思います!


数Ⅲ分野の計算力は、理系数学攻略の大きな鍵を握る

大学入試の理系数学において、数Ⅲ分野からの出題は無視できないウェイトを占めます。大学によっては、半分以上の大問で数Ⅲが絡んでくることもめずらしくありません。

ただ、一言で「数Ⅲの問題」と言っても、よくよく見てみると、発想や論理は数学ⅠAⅡBの範囲で完結し、途中や最後に出てくる極限や微積分の計算でのみ数Ⅲの知識が必要になる問題が多い、という点は注目すべきでしょう。

たとえば、よく「数Ⅲの頻出問題」として挙げられる、以下のテーマを考えてみましょう。

  • 図形上の考察などにより自力で漸化式を立式し、それを解いて一般項の極限を飛ばすもの

  • 与えられた関数を微分し、接線の方程式を求めたり、関数の増減からグラフの概形を考えたりして議論していくもの

  • 座標平面上で、関数のグラフなどで囲まれた図形の面積を求めるもの

これらは、どれもよく数Ⅲの参考書などでも出てきますが、細かく見ていくと、以下のように数Ⅲの知識が必要なのは計算部分だけだとわかります。

  • 「図形上の考察などにより自力で漸化式を立式し、それを解いて一般項の極限を飛ばすもの」

    • → 漸化式を立式し、それを解くまでは数Bの数列で学ぶ知識であり、最後の極限を飛ばす計算でのみ、数Ⅲの知識が必要

  • 「与えられた関数を微分し、接線の方程式を求めたり、関数の増減からグラフの概形を考えたりして議論していくもの」

    • → 関数によっては微分の計算で数Ⅲの知識が必要になるが、接線の方程式の作り方や、微分 → 関数の増減 → グラフの描画の流れは数Ⅱの微分で習得

  • 「座標平面上で、関数のグラフなどで囲まれた図形の面積を求めるもの」

    • → グラフの書き方や、面積の求め方(上の式 - 下の式を積分、など)は数Ⅱの微積分で学ぶ知識であり、関数によっては最後の定積分の計算でのみ数Ⅲの知識が必要

もちろん、無限級数や区分求積、はさみうちの原理での極限の検討、積分による立体の求積など、方針策定の段階から数Ⅲの知識が必要になるテーマもそれなりにありますが、そのような問題でも、数Ⅲの計算力は結局求められることになりますし、意外と差がつくのは計算の部分だったりします。

そのため、理系数学において、試験での出題頻度が高い数Ⅲ(が絡んだ)の問題を攻略するには、数Ⅲ分野の計算力が大きなカギを握るのです。

数Ⅲ分野の計算力強化に近道は無い!

では、数Ⅲ分野の計算力は、どのようにすれば鍛えられるのでしょうか。

個人的には、ここには近道は無く、「公式を自力で思い出し、計算を自力で行い、間違った場合には自力でミスを発見し、最後の答えが合うまで計算し直す」ことを地道に積み重ねるしかないと考えています。

公式を意識的に覚えようとせず、使う公式を毎回調べて使っていてはなかなか身につきませんし、「あとは計算だからいいか」と計算部分を飛ばしたり、計算部分で間違った場合に「計算ミスか、次回はしっかりやろう」とやり直さずに放っていたりすると、いつまでも計算が合うようにはなりません。(これらは本当によくやってしまいがちなのですが…)

※ ちなみに、公式に関しては、単に最初から丸暗記すればよいというわけではなく、もちろん全ての公式を、自力で証明できるようにしておくことは大切です。特に極限や微分の公式の証明では、既習の知識がいろいろとつながっていって面白いので、個人的にもとてもオススメです。また、証明することで公式を思い出しやすくなる面もあります。ただ、試験では時間の制約がある以上、演習しながら一定程度公式を覚えていく必要もあるでしょう。

とはいえ、市販の教材では

  • 使う公式が、ポイントなどで見えてしまっている

  • 問題の並びで、使う公式がわかってしまう

  • 解説の式変形がわからなかったり、行間が広かったりして、やり直しや自分のミスの発見ができない

ということも多いと思います。そこで、Dr.okkeでは

  • どの公式を使うかわからない形で、シャッフルして演習できる

  • 解説の式変形をとことん詳しく書いて、復習しやすくする

という点を意識して、数Ⅲの計算力をとことん鍛えられるコンテンツを作りました!!

Dr.okkeの計算ドリルの内容と効果的な使い方

では最後に、今回Dr.okkeで新たに追加した数Ⅲの計算ドリルについて詳しく紹介します。

公式のまとめや関連動画など、基本的な構造は、他のコンテンツと同様です。単元は以下のように区切っています。(問題数は今後増加する可能性もあります)

  • 極限

    • 数列の極限の基本(30問)

    • 無限等比数列の極限(19問)

    • 無限級数(11問)

    • 関数の極限の基本(47問)

    • 三角関数の極限(31問)

  • 微分

    • 積・商・合成関数の微分(31問)

    • さまざまな関数の微分(52問)

  • 積分

    • さまざまな関数の積分(50問)

    • 置換積分(40問)

    • 部分積分(15問)

難しめのテーマは含めず、教科書の例題、4STEPのSTEP Aレベルのものを網羅する形で、計算力の土台になる反復演習ができるようにしております。(応用問題で大変な計算が出てきても、結局はここら辺の基礎知識の組み合わせに帰着することが多いです)

実際の問題と解説はこのようなイメージです。

問題:

極限(関数の極限の基本)
積分(部分積分)

解説:

極限(関数の極限の基本)
積分(部分積分)

このような形で、テーマをシャッフルしながら、実践的に計算練習ができるようにしつつ、発想のポイントや式変形をとことん詳しく書いて、自力で学べるようにしていますので、これだけで数学3の計算力の土台をしっかり固めることができ、数学3(が絡んだ問題)の得点率が大きく向上するはずです!

ちなみに、既存の「数学」科目の問題セットにも計算問題は入っておりますが、「数学」科目はテーマの網羅性を優先しているため、反復演習を行い、計算力を強化する目的では、「計算ドリル」科目を活用されることをおすすめします。

また、「計算ドリル」科目の難易度は、上でも述べた通り、教科書の例題や、4STEPのSTEP Aレベルで、「数学」科目の基礎問題の中でも基礎的な問題を集めたようなイメージとなります。そのため、「計算ドリル」→「数学」の順で進めるのも効率的です。

まだDr.okkeを使ったことがなく、もし興味のある方がいらっしゃれば、現在、無料でお試しできるトライアルも実施しているので、こちらのページから気軽にお申し込みください!

読んでいただきありがとうございました〜