変わらないことは退化な時代、アナタにも「カイゼン」体質を。
変化は嫌いですか?
アナタは自分が変わることと、環境が変わること、どっちがマシですか?
悩ましい質問かもしれません。人は変化を嫌います。
このチカラは何を与えてくれるか?
カイゼンという言葉は正解に通じる日本語の1つと言います。
トヨタが世界にその言葉を広げました。
このカイゼンという考え方、チカラはあなたを「変え続ける」体質にしてくれるでしょう。
迷惑でしょうか。変わりたくないでしょうか。
しかし、VUCAの時代、社会の変化はとんでもないスピードです。
そのなかで、私達の仕事だけが変化しない状態であるなんてことはあり得ないのです。
環境は勝手に変化します。
どうせ変わってしまうなら、あなた自身がカイゼンで変えてしまいましょう。仕事のしやすい環境を作ることだってできますよ。
僕はこの「カイゼン」こそが仕事の本質だと考えています。
チカラを育てるテクニック
・こんな人は危ない!
カイゼン活動を本業ではなく、補助的な業務だと思っている人が多くいます。
Googleが提唱する20%ルールを持ち出し、「カイゼンには時間が必要だ」と主張する人もいます。
これらの考え方はあまり評価される仕事の仕方ではありません。
この主張をしてしまうと「ただ業務しているだけ」状態になり、評価は全く上がりません。もっと組織に貢献するような成果を問われます。
では、どうすればよいか?
・いつもやっている仕事はカイゼンの種、実験の場とする
・仕事をしながらカイゼンしていく
・どうしても時間が必要な場合は、かかる時間と対価見込みを計算し、上司に説明し時間を確保する
Googleの20%ルールを一律求めるようなことをしなくても、自分の時間なんていくらでも確保できます。
カイゼンはいつも短期的に見た「時間」と天秤にかけられますが、本質を問うと長期的に見た「時間的効率」に軍配が上がるのは明白なのです。
それを説明無しに、ただ与えてくれと言っていては、評価は遠いですよね。
・育てる方法
実は、カイゼンについて人を育てるのは、非常に難しいものだと思っています。
それは単純なスキルではなく、仕事感の根底に流れる思想に近いからです。
カイゼンのチカラを身につけるためには、徹底的にカイゼン体質になる必要があります。
仕事をしながら「なぜ」を繰り返しましょう。
・なぜ、その仕事をしてるんですか?
・なぜ、その仕事は今日できなかったですか?
・なぜ、欠品が発生してしまうのですか?
なぜ、なぜ…。3回くらい続ければ、1つの答えにたどり着くと考えて良いでしょう。前回の業務分析の話や、so what / how soの話も参考にしてみてください。
カイゼンした方が良いポイントの見つけ方はQCDSを意識しましょう。
主な指標値は品質、コスト、スケジュール、スコープです。
それぞれ少し例を示します。
■品質
・なぜ、ミスや漏れが多くなってしまうのか(業務品質の低下)
・なぜ、検品でNG品が増えてしまうのか(成果物の品質の低下)
■コスト
・なぜ、予算オーバーしてしまったのか
・なぜ、この費用計上が認められないのか
■スケジュール
・なぜ、この仕事はいつもタイトなのか
・なぜ、スケジュール遅延してしまうのか
■スコープ(対象範囲)
・なぜ、作業対象から漏れてしまったのか
・なぜ、この機能実装が今回やりきれないか
多くの場合、リソース(人手、時間、お金)やスキル、マインドなどに原因が終着しますが、そこからは知恵の出しどころ、みんなで話し合いながら対策を考えましょう。
なお、トヨタ式では”なぜ”を5回繰り返すと言います。かなりハードです。
このあたりの書籍は多くありますので、1冊しっかり読み込んでみても良いかも知れません。
チカラを使いたいシーン
・初級編
まず、目の前の仕事の問題をしっかりと分析しましょう。以前お話した業務分析を行い、そこから課題解決方法を検討していくのです。
課題解決の手法には以下の要素が重要です。
・「現状(As-Is)」と「有りたい姿(To-Be)」
・現状分析結果、問題、課題、対策案(仮設)
・計画(スケジュール)、見込みの成果(コストと対価)
このあたりは課題解決アプローチという分野で、多く紹介されているので、是非書籍を一冊読んだりしてみてもらったほうがよいと思います。
書籍であればコチラもオススメしておきます。
まさに30代までに身に着けておきたいですもので、まさに「仕事の壁」を越えるスキルなのです。
・上級編
PDCAとOODA。聞いたことがあるかもしれません。せっかくなので、この2つの言葉についても理解しておきましょう。
昔はなにかあればPDCAと言われてきました。
計画、実行、チェック、アクションのループです。
このPDCAは素晴らしい考え方ですが、このやり方が少し時代に合わなくなってきました。
それが最近よく耳にするOODAです。
OODAは観察、情勢適応、意思決定、実行と言われます。情勢適応というのがわかりづらいかもしれませんが、観察した結果を現状に合わせて評価するという感じで受け取るとわかりやすいかもしれません。
OODAがもてはやされはじめたのは、世の中がVUCAのになったからでしょう。
世の中の変化の速度が早くなってしまい、PDCAのような工程を遵守するやり方が合わなくなってきました。
また、PDCAは業務フローに必要な「判断」というSTEPがありません。これではいつまでたっても検討検討で話が進まないことが増えたです。
一時期、サービス検討のプロセスで人気になったイラストです。
PDCAのカイゼンでも同じようなことばかりがおきてしまっていたように思います。
しかし、勘違いしてはいけないのは、OODAはPDCAを否定するものではありません。
PDCAループの考え方は重要ですが、業務プロセスに反映するには、OODAの方が都合が良かったというお話です。
少し長くなりました。では、またいつものように誰も教えてくれないお話と、スキルコラムで会いましょう。
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