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『Papa told me』言葉のちから|5つめのnote


漫画やアニメは割といろんなものに興味があるのですが、今回は『Papa told me』という、榛野 なな恵さんの漫画について書きたいと思います。

noteが好きな皆さまはきっと、言葉を大事にしていらっしゃる方々だと思います。私がこの漫画が好きな理由も 言葉 にあるので、最後にいくつか紹介させていただきます🌿

『Papa told me』(パパ トールド ミー)は、1987年からヤングユー(2005年10月、11月号を最後に休刊)にて不定期連載されていた榛野なな恵の漫画。小学生の女の子、的場知世とその父親である作家の的場信吉の二人の生活を描く。1989年には小学館漫画賞を受賞。

 集英社 https://cocohana.shueisha.co.jp/story/haruno/papatoldme/ 


読書家の母の本棚の中から見つけ、何気なく読み始めた漫画。
イラストは古い感じだけど、シンプルで、お洒落で、理想的なちょっと良い暮らしが描かれているな。というのが最初の感想でした。
主人公の知世ちゃんは小学生の女の子ですが、早くに母親を亡くして父親と二人暮らし。毎日の身だしなみ、買い物、洗濯や掃除、、色々なことを1人で楽しくこなしていく場面、また、結婚観などを叔母さんと語り合うちょっと大人び過ぎている場面が描かれています。
もちろん、父親の信吉さんと2人で協力し合って生活しているのが土台にありますが、知世ちゃんが何もできない子どもではなく、立派な1人の人間として描かれているのが、段々と印象強くなっていきます。(子ども扱いは嫌、1人の人間としてお父さんと暮らしたい、という知世ちゃんの願いでもありました。)
その部分に、尊敬だったり、刺激だったり、心が動かされました。


また実家に帰った時に読み返したいな。



そして、冒頭でも少し書かせていただきましたが、私が1番好きなところは、漫画内で語られるセリフ、言葉です。
登場人物それぞれが、それぞれの感性を持ち、そのまま言葉にしてくれている。一つひとつがほんとうに、素敵なんです。


『さみしいことだって素敵なことなんだ』
『みんな違う自分の素敵を持ってるのに』

『わたしはね わたしのために かわいいの』

『いいじゃないですか 何をしてようと 死んじゃうよりはマシでしょう?』

『洗濯は楽しい 家事の中では1番好きかもしれないな 単純で簡単な作業なのに成果は確固たるものだ』

『もしかしたら 世界中の幸せの量って全部でこれくらいって決まっていて。私がとっても幸せな時 その分たくさんの子供が不幸せになっているような気がする。私が一人で何十人分もの幸せを取っちゃってそのコ達には何も無いの。お父さんに聞いたらきっとそうじゃないよって言ってくれると思うけど それでも何も変わらない。
いつもどうしていいかわからなくなる。
目が覚めて すてきなキセキが起きていたらいいのに」

Papa told me


日常の中にも、自分が目を向けて意識をしていないだけで、意外と大事なことって隠れてるんだな。丁寧に見てみよう。と改めて気付かされたり、少し心がすーっと透明になっていく不思議な感覚になります。
ぜひ、皆さまにも読んでいただきたい。噛み締めていただきたいです。
note好きな方、この漫画ハマる!!という方が多いんじゃないかな、、
それくらい言葉の重さや表現の美しさが染みる作品です。私は、この作品に出会えてよかった。

もしよろしければ、感想を一緒に語り合えると、とっても嬉しいです😌


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