
「カーネーション」で思うこと
BSで放映している朝ドラ「カーネーション」が
終盤に差し掛かりました。
NHK総合のアンコール放送で
初めてみた時期(2018年)、
義母が病に倒れ、入院中でした。
家に病人がいると大変とは
伝え聞いていましたが、
嫁に覆い被さるいろんなことで、
心身ともに疲弊した私は、
ヒロインと綾野剛さん演じる人との
恋の終わりを知り、
「本当に好きな人とは
結ばれないものなんだね。」と、
電話の向こうの旧友に話し、
号泣していました。
泣きたくても泣けなかった私の状況を
察知した旧友や
遠方の先輩薬剤師、長女が、
「もう休みなさい。」と言ってくれて、
一日三回行っていた病室通いも、
徐々に減らしていきました。
そして、
先日、BSでみた「カーネーション」。
安田美沙子さん演じる三女が、
「洋裁学校に行きたい。」と言う場面で、
知ってるつもりなのに、
号泣してしまいました。
この間、私(たち)に何があったか。
義母が施設に入らざるを得ない体になり、
当時、地元には空きがなく、
施設を探すのも一苦労だったのに、
人様の
「どうして、家で面倒をみないのか。」
「せめて、近くの施設にしたら。」
というお言葉から始まり、
義母には、
「あんたひとりで来たんか。」
「(都会に住む)○○はいつ来る?」などと、
言われても、
平日、手続きに出向いたり、
仕事終わりや休日に、
洋服などの身の回り品を届けたり、
「何も食べていない。甘い物が食べたい。」
と言うので、
持ってきたチョコレートなどを
詰まらせないよう注意して
口に入れたりしていました。
面会時間は20時まで、私は
夕食もとっていませんでした。
いろんな、、、、、ことがあり、私は
心を病みました。
新型コロナウイルス感染症の大流行で、
施設の面会ができなくなって
(行かなくてもよくなって)、
口を出す人も次第にいなくなり、
家族のみに限られた予約制の面会が許された頃、
義母は亡くなりました。
その後、義母に可愛がられた末子は
国家資格を取得し、
今は同じ職業に従事しています。
ある日、珍しく、昼間に電話があり、
ただ事ではないと出たら、
「卒業が決まった。」と。
錠剤の自動分包機の前で、
もう学費を払わなくてもいいのだと、安堵し、
一瞬しゃがみこんだのを覚えています。
こういった悲しいこと、辛いこと、
嬉しいこと、喜ばしいことを、
共感できる人が
欲しかった(欲しい)と、
今も思います。
でも、嘆くだけで時間を費やすのは、
あまりにももったいないので、
やりたいことをやってみようと
思っています。
依頼された仕事は断らないが信条でしたが、
無理をすればできるかもという仕事を受けて、
命を削っているみたいだと思い直し、
いくつか、
お引き受けしないという選択をしました。
目の前のやらなきゃいけないことがいっぱいで、やりたいことってなんだっけと、
心が迷子になっていました。
今やりたいこと。
くずし文字の
食物本草書を読めるようになりたいし、
右手の痺れが出ない程度で、
かぎあみをしたいです。